4月14日



早朝、通勤で混雑している駅のホーム。改札口へ向かって列を成し、肩を左右にゆらゆら揺らして歩いてゆく人々の後ろ姿は何処か物憂げで、さながらゾンビの行進を見ているようだった。



雨の日、足元に気付かず、濡れた路面に打ち付けられ、ひたすらのたうっている解けた靴紐を見るくらい、僕はもどかしい気持ちになった。



濃厚な灰色の空気が、町一帯をどんよりと覆っていた。


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