妹が負けヒロインだと思わないでよね!!

夜野 八子

第1話 朝

朝、起きると背中に柔らかい感触が伝わる、妹の綾だ。

毎朝、起きると必ず俺の部屋にいる。

俺が16歳の頃に母親の再婚で出来た一つ離れた妹なのだが、一緒に暮らすようになってからいつも俺の傍にいる。妹のブラコン気質に少し困っているのたがこうして甘えてくるが多少可愛いと思っている。


陽太は軽く深呼吸し優しく綾の肩を叩き優しく起こす。

「おーい綾、朝だぞ起きろー!」

「お兄ちゃん…おはよぉ・・・」

綾は、まだ眠そうだが布団を無理やり取り、起こした。

「綾、いい加減 俺の部屋に来て寝るのやめろよなぁ…」

「お兄ちゃんと寝るのは妹の義務なのです」

「なんだよ義務って、綾もう16になったんだから、そろそろお兄ちゃん離れしろよなぁ」


俺がベットから立ち上がり学校に行く準備をしていると、綾も目を擦りながらベットから立ち上がり自分の部屋へ戻った。

部屋から出て階段を降りると家のインターホンが鳴った。


インターホンの画面を見ると1人の黒髪の女性が立っていた。幼馴染の冬月 椿だ。椿とは小学生の頃からの付き合いで母親同士もとても仲がいい。毎朝学校に行く時間になると家にまで迎えに来てくれる。俺は階段したから綾を呼んだ。「綾、そろそろ行くぞ!」

「お兄ちゃんもう少しだから、ちょっと待って」


俺が靴を履いていると綾が髪を結びながら階段から降りてきた。

玄関を開けるとインターホンの画面からはよく見えなかったが髪をツインテールにしている椿が立っていた。

「陽太おはよう、綾ちゃんもおはよう」

「椿おはよう」

「椿ちゃんおはよ」

「椿ちゃん今日の髪型、凄く可愛いですね」

「ありがとう、綾ちゃんも凄く可愛いよ」

綾の準備が終わると俺たちは玄関を出て学校へ向かった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る