僕は君に告白をする

@fei1220

プロローグ

 「好きです。付き合ってくれませんか」


 僕は人生で初めて告白をされた。


 思考が追い付かなかった。すでに頭が真っ白になっていたのだ。この学校一の美少女に告白されるなんて何か勘違いしているようにしか思えなかった。


 だから僕はすぐに返事ができなかった。


 僕の目の前にいる美少女は少し気まずそうに目を逸らしてしまう。その仕草が妙に生々しく今の状況を物語っているように見えた。


 僕はそれに焦って、回らない頭を無理矢理回して言葉を捻り出した。


 「ごめん。嬉しいんだけど、椎名さんにはもっと良い人がいると思うよ」

 

 果てしなくダサい捨て台詞を吐いて、僕は廊下へダッシュした。


 彼女が最後に何かを言っていた気がしたがそんなことに注意を向けられるほど僕には余裕がなかった。

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