第135話 救いようの無い変態

 



 ◆二宮マッマ視点





「ふぁああ........ねむ」

「葵ちゃんごめんね〜起こしちゃって。まだ朝早いしお眠だよね? 良し、私と寝ちゃお♡ 合体よ♡」

「え〜やだ」

「即答........!?」



 とか言いながら葵ちゃんデレてますなぁ〜私知ってるんだからね♪ 葵ちゃんは甘えん坊で人肌恋しくて抱き着き癖があるのを! 葵ちゃんが高校生の頃、私が一ノ瀬家にお泊まりした時に寝ぼけて私に抱き着いて来て【ママ〜えへへ♡】と言ってたのを今でも覚えてます♡ あれは本当可愛いかったなぁ♪



「てか、マッマ結構イメチェンしたね」

「ふふ〜ん♪ どうかな? 片目だけ前髪で隠して、髪の色を青にして毛先だけ白くしてキメて見たんだけど」

「案外似合ってると思うよ〜マッマは喋らなければ美人だからね。喋らなければ」

「もぉぉぉおお♡ 葵ちゃんたら♡ むぎゅう♡」

「朝からそういうの良いから! 全くもう........ベタベタしないの!」



 葵ちゃんの身体は何でこうも抱き心地が良いのでしょう♪ 本当は楓ちゃんやエルちゃんも抱きたい所ですが、今は葵ちゃんだけにして置こう。寝ている2人を起こすのは申し訳無いし。



「んんっ........」

「あ、お姉ちゃんおはよぉ〜二宮マッマが来たよ」

「葵ちゃんおはよぉ........ん? 何で二宮マッマが寝室に居るの?」

「んフ♡ まだ朝早いけど来ちゃった♡」

「そうでしたか〜おはよぉございますぅ........」



 案外、楓ちゃんの方は鈍感と言うか........この状況でも冷静に居られるんだ。私が言えた事では無いけど、普通この状況を前にしたら驚いたりしないものなのかな? 下手したら通報案件じさなめのレベルよ。



「楓ちゃんの着ているパジャマはカンガルーさんなのね♪ 子袋の所にエルちゃんが入って愛らしいわね♡」

「ふふ〜ん。通販で見つけて買っちゃいました♪ これ暖かくて、寝る時にこの袋の部分にエルちゃんに入ってもらって寝ると最高なの♡」



 楓ちゃんも可愛いけど、子袋の中で寝るエルちゃんはもうやばい........可愛いお顔と小さなおててをちょこんと出して幸せそうにお寝んねしているその姿は、まさに聖域。私みたいな欲望に塗れたケダモノが踏み入れて良い領域では無いわね。私の穢れた心が浄化されちゃう♡ 明日から純潔の乙女系美少女と名乗ろうかな♪



「全く........確かに可愛いけど、楓お姉ちゃん最近お金使い過ぎじゃない? いくら稼ぎが良いとは言ってもこのままだといつか破産しちゃうよ? 段々とお姉ちゃんの金銭感覚が狂って来てるよ........」

「だって! エルちゃんに色々なお洋服や可愛いらしい物買ってあげたいもん!」

「やれやれ........それといつもアメゾンの大量のダンボールを片付けるの私何だからね!」

「えへへ♪」

「えへへ........じゃないよ! もう!」



 あらあら♪ 何だか微笑ましいわね♪ でも、楓ちゃんの気持ちも分かる! 私にもこんな可愛い子が妹に居たら、間違い無く色々と買ってあげちゃうかも。エルちゃんに大好物のお菓子を上目遣いでおねだり何てされた日には、駄菓子屋さん事買っちゃうかもしれないわ!



「エルちゃん気持ち良さそうね♡」

「んにゅ........すぅ........すぅ」

「エルちゃんは本当に甘えん坊さん何だから♡ 葵ちゃんや私にべっとりなんですよ♪」

「羨まちい!」



 何だ........このてぇてぇ光景は!? 一ノ瀬家の朝はいつもこんなにほのぼのとしてるの!? 私も二宮じゃなくて、今日から一ノ瀬まーやと名乗ろうかしら。今日から三姉妹から四姉妹になっちゃう!?



「ねぇ、葵ちゃん。私も今日から一ノ瀬家に........」

「ダメ。お姉ちゃんだけでも手一杯なのにこれ以上変態が増えても困るよ!」

「ちぇ〜じゃあ結婚しよ♡ ほら!」

「何で婚姻届何て持ってるの!?」

「え、だって人生何が起こるか分からないじゃん。チャンスは突然降って来るものよ? だからね、私はいつも婚姻届と実印は持ち歩いてるの♪」

「ふ〜ん........ビリッ」

「ああ! 葵ちゃんの意地悪!!」



 しくしく........ママは悲しいですよぉ? 



「葵ちゃん........私はそんな子に育てた覚えはありませんよぉ!」

「育ててもらった覚えも無いですぅ〜! 変態! 歩く18禁! 下ネタの宝物殿! 賞味期限切れの行き遅れ〜!」

「賞味期限切れの行き遅れ........葵ちゃん今日はいつもより饒舌ねぇ? これは調教........教育が必要ね!」

「今調教って言ったよね!?」



 葵ちゃんが容赦無くて嬉しいです♡ 葵ちゃんはいつも私を悦ばせてくれる♪ 言葉責めと言う高等テクニックで私を責めるのですよ!



「はぁ、疲れたよ。もう朝から別の意味でお腹一杯。まあいいか........マッマ来てくれてありがとね。今日はエルちゃんの初めてのおつかいと言うことで、エルちゃん本人にバレない様に見守ったりサポートをして欲しいの」

「うんうん♪ 任せてよ! こう見えても幼女とショタを見守る事に関してはプロよ! 本当に暇でやる事ない時は、色々な幼稚園に行ってショタと幼女ちゃん達を見守ってるからね♪」

「これ警察に通報した方が良いのかなぁ? 良く今まで捕まらなかったね........」

「ふふ........まあプロだからね♪」

「何故にドヤ顔........」



 ああ♡ 葵ちゃんが私を汚物でも見るかの様に見ているわ! ジト目の葵ちゃんも良い! もうゾクゾクしちゃうよぉ♡ 良さみが深い! 可愛い女の子に踏まれたい........楓ちゃんと葵ちゃんの間に挟まりたい♡



「二宮マッマは相変わらず面白いですね〜くすくす」

「楓ちゃん♡」

「二宮マッマ♡」



 よし、これは行けるぞおお!! 楓ちゃんも筋金入りの女の子好きだからねぇ〜やっぱり、私と楓ちゃんは運命の野太い赤い糸で結ばれているんだわ♡ これはもうベッドへGOね!



「はいはい、マッマもお姉ちゃんも一旦落ち着こうね。じゃあマッマ、今日は頼むよ〜」

「葵ちゃん、まっかせなさい! 今日は泥舟に乗ったつもりで任せてよ!」

「それあかんやつ! 不安だ........」



 エルちゃんの安全は私が守るわ! 今日の私は、変態不審者からお姫様を守る護衛騎士よ♡ エルちゃんに這い寄る変態は私が襲っちゃうんだから♪



「んにゅ........すぅ........すぅ........」

「結構騒いでたけど、エルちゃんぐっすりお寝んねしてるね〜」

「うふふ♡ じゅるり........」

「お姉ちゃん、涎出てるよ?」

「エルちゃんは私の........ぐへへ」

「あ、駄目だこりゃ........」



 一ノ瀬家はまともな葵ちゃんが居るお陰で、絶妙なバランスが保たれて居る様なものね〜楓ちゃんは異性や同性からも物凄くモテるそうですが、本当の楓ちゃんの真の姿を見ると私でも時折引いてしまいそうな時があるくらいです。楓ちゃんもレベルの高い変態さんと言えるでしょう。



「楓ちゃん、私もエルちゃん撫で撫でしても良い!?」

「良いですよ〜エルちゃん、二宮マッマが遊びに来たよ♪ 良かったら抱っこします?」

「うひょおおおお♡ するする! はぅ........♡ エルちゃん軽いなぁ♡ チート級のこの可愛さと抱き心地! こんな可愛い寝顔見せられたら、この世界の人間誰だってロリコンになっちゃうよぉ♡ もうぺろぺろしちゃいたい!」



 楓ちゃんと葵ちゃんも可愛いけど、エルちゃんの可愛さはもう次元を超越し過ぎていて、もう神話の領域よ!



「エルちゃん軽いなぁ〜じゅる........あ、やっべ。涎出ちゃった♡」

「ちょっとマッマまで........うちのエルちゃんに変な気を起こさないでよ?」

「大丈夫大丈夫♪ まだ早いわよ♪」

「え? まだ? やっぱりマッマは危険だね〜良し、今日から出禁ね♡」

「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛葵ちゃんの意地悪ぅ!!! ふふ、私を出禁にした所で、ゴキブリのように侵入して住み着いちゃうんだから!」

「はいはい」

「まあ!? 葵ちゃん、私の扱い塩くない? もお〜ツンデレさんなんだから♡ 本当は嬉しいんじゃないの? このこの♡」

「ごめん、私定食に付いてくるパセリはいらない派」

「犯しちゃうわよ?」



 やれやれ、葵ちゃんのツンツン具合が最近凄まじいです。私の扱いに関してはゴキブリ並か下手したらそれ以下ですからねぇ。でも、配信やラジオ番組では、モモネちゃんと私のこのやり取りが好きだと言う視聴者が沢山います♪ 



「んんっ........」

「あらあら、エルちゃんよちよち♡」

「んにゅう?」

「あらぁ♡ 起きしちゃったの〜? エルちゃんおはよ♡ 二宮ママでちゅよぉ〜♡」

「んん........ママぁ?」

「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡エルちゃん♡♡♡♡♡♡♡ ぐふっ........♡」

「ちょっとマッマ!?」

「大丈夫ですか!? 葵ちゃん大変よ! まだ傷は浅いわ! AEDを大至急持って来て!」

「う、うん! 分かった!!」



 二宮マッマは恍惚した様な表情で気絶したのであった。







 ―――――――――






「はっ........!?」

「あ、目覚ました。マッマ大丈夫!?」

「お、およよ? 女神様?」

「何言ってるの........私だよ、葵」



 はっ!? そか、エルちゃんの悪魔の囁きで天に召される所だったわ。しかし、この私が可愛いを前にして心肺停止を引き起こす事態になるとは........こんな経験は初めてよ! なるほど、改めてエルちゃんの危険性が良く分かったわ。これは1人で外に出したら間違いなく誘拐されちゃうね。



「本当、エルちゃんは魔性の幼女ちゃんね」

「すぅ........すぅ........」

「またお寝んねしちゃったかぁ〜今日はおつかい頑張ってね♪ なでなで♪」



 本当に楓ちゃんの事が大好きなんだね♪ 楓ちゃんにむぎゅっとしがみついて寝ている姿はパーフェクト!



「むにゃむにゃ........くりーむ........ぱん........えへへ♡」


「「「可愛い........♡」」」



 ついには葵ちゃんまで涎垂らしてうっとりとしています。こうして見ると葵ちゃんもやっぱり楓ちゃんの妹だねぇ。流石姉妹♪



「葵ちゃん、二宮マッマ。今日はエルちゃんのおつかいを絶対成功させようね! 終わった後は、みんなでパーティーだよ♪」

「うん! 楽しみだね♪」

「おぉ! エルちゃんの護衛騎士として頑張るます!」



 エルちゃんの寝顔を見ながら、3人は最後の打ち合わせをするのであった。







 ★一ノ瀬家の近く、花ヶ崎公園にて★





「さてさて〜」



 私の現在待機してる場所は、葵ちゃん家から近い花ヶ崎公園と言う場所です。今の私は、エルちゃんにバレないようにサングラスとマスクに帽子も被っております。こう見えて私も一応有名人........日頃目立たぬ様に意識はしてるつもりだ。


 過去に週刊誌に何度もやられていますからね〜週刊誌は色々と話しを盛って内容を大袈裟に書いたり、身に覚えの無い事を書かかれたり暴露したりするから厄介です。まあ、私の場合は全部事実なので否定する事が出来ないのが悲しきかなぁ........直近では神楽坂ノエルちゃんや音町リンカちゃんをラブホに連れ込んだ事まで書かれちゃったけど、私はもう堂々と隠さず開き直ってるのでもう無敵♪ 今の私にもう失う物は何も無い!



【あ、マッマ? 聞こえる?】



 あら、葵ちゃんから無線で連絡が入ったわね。いよいよエルちゃんがこっち来るのかな?



「聞こえるよ〜二宮マッマ、現在公園のベンチにて待機なう!」

【おっけ〜エルちゃんがもう少しでそっちに行くと思うから宜しくね】

「はぁ〜い♡ 任せて!」



 うふふ........いよいよ私の出番ね! エルちゃんを陰ながらサポートしつつ目的地のスーパーホモネコバリューまで誘導をするのが私の役目。葵ちゃんのお知り合いや早乙女さんのお仲間さん達も色々な所で待機してるので今日はお祭りみたいですね♪



「................」



 ちょっと........あそこのブランコで遊んでるショタとロリ達可愛くない? 特に茶髪の幼い男の子........私好みかもしれぬ。私の大好きな、女をまだ知らぬおち〇ぽ........じゅるり。あぁ........ショタち〇ぽを触って虐めたい♡ しかも、あの純粋そうなロリちゃんも私の色で染め上げたいな♡



「おお〜♡ 良さみが深い」

「ごほんっ。ちょっと良いですか?」

「今良い所なの、後にして!」

「あの........警察の者なのですが、少しお話し聞かせて貰えませんかね?」

「何だ警察........ふぁ!? 警察!?」

「お姉さん、こんな所で何をしているのですか?」



 あらやだ♡ 若い婦警さんじゃないの♪ 若い女性の警察官が2人........じゅるり。あ、いかんぞ〜流石に警察官は不味い。しかし、ここはどう乗り切ろう........素直にロリとショタを見ていたと言えば連行されてしまう可能性がある。



「あれ? もしかして........貴方はVTuberの二宮マッマですか?」

「え!? あ、確かに........」



 あ、やっべ。バレちったか〜ならば仕方無い。ここはいっその事、素直にゲロっちゃえば警察官の2人も分かってくれる筈!



「えへへ〜どもども♪ 二宮です」

「後でサイン........ごほん。それで、こんな所で何をしていたのですか?」

「ふふ〜ん♪ あそこで遊んでるロリとショタを見て興奮していただけです!」


「「................」」



 あれれ? これはもしやデジャブ? 



「詳しい話しは署の方で聞きます。ご同行願います」

「ふぁ!? ちょっと待って! 私はまだ何も!」

「え、まだ?」

「ち、違うの! 言葉のあやというか!?」

「では行きましょうか」

「そんな馬鹿なぁっ!?」



 二宮マッマは婦警の二人組に腕を掴まれ引きずられて行くのであった。



「ふへへ♡ 婦警さん、良い身体してますなぁ♡ 婦警さんと爛れた関係も素敵♡」

「二宮さん、本当に捕まりたいのですか?」

「すみませんした!」



 そして、二宮マッマは警察署の方へと連行されて行った。


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