暇人だったらデブになってねぇ
シヨゥ
第1話
ぼくらは生きるために蓄えている。それはお金であり、エネルギーであり様々だ。
必要に駆られて蓄えたものもあれば、たまたま蓄えたもの、そしてなんなく蓄えたものもある。
きれいに消化されて新しいものが蓄えられる循環がうまれたら良いのだけれどもそうもいかず。
ぼくたちは劣化した古いもの蓄えていく。
例えばお金。
その場その場で必要とされる量を稼いで、支払ってを繰り返すのが理想だがそうもいかず。
見えぬ将来のために余分に蓄えて、降り積もっていく。
そのために働きたくもないのに働いて。心がストレスに押しつぶされていく。
例えばエネルギー。
行動するためにはエネルギーが必要で、その消費量は未知数で、だから取りすぎる。
そしてエネルギーを摂取するの気持ちよくて、止められなくて。
お金とストレスがあればそれが加速して。終いには健康を害するほどに摂取してしまう。
こうして蓄えられた劣化した古い物の塊をかかえてぼくは今を生きている。広く一般的に言うならばぼくはデブだ。
「デブっていうのはな、がんばった証拠なんだよ! がんばったから、デブになれる環境が整うんだ。暇人だったらデブになってねぇよ!」
ぼくは声を大にしてデブを誇る。デブこそ頑張ったものの証だからだ。
暇人だったらデブになってねぇ シヨゥ @Shiyoxu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます