花弁 ーpétaleー
戀月 唯(rengetsu yu_i)
恋情の章
いと、愛おしく、永劫に
あの燃え盛るような恋を、覚えているだろうか
どこまでも、どこまでも
互いを求めては指を伸ばし、
絡め合い、求め続けた、
あの恋を
焦し、焦がされ、
互いを焼き尽くすかのような、
あの恋を
貴女への想いは、
風化することもなく、
求める心は歯止めも効かず、
貴女を求め、狂い咲き続けている
地に大地があるように、
天に空があるように、
私の愛は貴女のものなのに
貴女がいなくなってしまったこの地で、
この想いは、どう捧げれば良いのだろう
叶うなら、
貴女と生きたあの
白く可愛らしい耳には、愛を囁き、
小鳥のように囀る唇には、キスを落として
乱れた柔らかな御髪を優しく
そんな毎日を送りたい
想えば想うほど、悲しい現実が私を包む
私は叶わぬ空想を抱きながら、
どこまで、生き続けなくては、いけないのでしょうか
忘れることも、
風化することも、
捨てることも、できない私は、
どうしたら良いのでしょうか
あぁ……、今でも焼き付いて離れない
この蒼く美しい空に舞う、白銀の貴女の髪
この世界の美しい空を閉じ込めた、蒼色の輝く瞳
柔らかく私を呼ぶ、鈴の
優しく私に差し伸べる、白い指
何度再生しても焼き切れないフィルムのように
鮮明に繰り返し再生される貴女
貴女に会いたい、
貴女に触れたい、
貴女に見つめられたい、
貴女と生きたい
教えてください
–––– 神様、
私の終着点はどこですか
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます