第9話で……デート
俺もスランプだからと本田さんに言って華山さんと帰ることにした。
「南原君で……デートしない!?」
「華山さんで……デートしよう!!」
同時に出た言葉は強力なものだった!
「スランプ同士だし、カラオケでも行って発散しましょう。もやもやを吹っ飛ばすぞ!オー!!!」
「いい案だと思う!行こう」
華山さんは子ども向け、どちらかというと男の子よりの選曲、俺は無難な今どきの選曲、華やかなのは華山さんのほうだった。俺は無難だった。
「あ~楽しかった。実は作詞作曲私のアカペラはギャグから離れるということで歌わない!今日は!」
「今度聞かせてよ、二時間すぐ過ぎたね。楽しかった」
本当は劣等感でいっぱいだった。天真爛漫な華山さんと流行に流された俺という構図だったからだ。極めつけにオリジナルソング!!聞けなかったが聞いたら越えられない壁が見えるような気がした。
「明日と明後日でお互いの部屋で過ごしましょう!君のことが知りたいし!」
こんな俺でいいのか?という言葉を飲み込み。
「そうしよう、君のことが知りたい」
素直にそう思った。
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