空の壁
学童に通う僕達は、いつも全力で遊び回っている。
泥だらけになることも多く、みんなお母さんから、洋服を汚さないで!と言われているのだけど、僕達にそんな事が出きる筈もなく、繰り返し汚して帰っていたら、、
遊ぶ前に体育着に着替えなさい!と、叱られた。
僕達も仲良しだけど、お母さん達も仲良しみたいで、みんな同じことで怒られたみたい。
怒られるのは嫌だし嫌われたくないから、みんなでその事を守ることにした。
今日もみんなで学童にこんにちはー!と入り、ランドセルを置いて着替えを終えるとサッカーボールを持って敷地内の公園に飛び出した。
学童の先生に挨拶したのだけど、何か書くのに集中してるのか、声が聞こえてないみたいだった。
ま、結構あることだから気にしてないんだけどね。
ジャンケンで3:3:1に分かれて、1人は疲れた人と入れ代わるのが僕達のサッカーのルール。
誰かが思いっきりボールを蹴って始まるのも、お約束。
何回か入れ代わって、僕に始めのキックの番がきた。
「いくぞー!!」と、僕は思いっきりボールを蹴飛ばした。
とても高く上がった!そして、ボールにアーチがかかりそうな時に【ガチャン!!】と空にぶつかり、キラキラした破片と一緒に空から落ちてきてポーンッポンッと弾んだ後動きを止めた。
みんなは驚いて、何だ?なんだ!? とボールの周りに集まります。
ボールの近くには、見たこともないくらいの綺麗で大きめの破片が落ちていました。
「何だろうコレ?」トチゾーが隣にいるジュリに聞くと、、
ジュリは『さぁ、でもキレイだよね。』と答えます。
リミが上を指差して『あそこから落ちてきたのかな?』と言うと、、
ヨシオは心配そうな顔になり「こわれちゃった、、て事?」と誰にともなく聞きます。
するとケンジは「つーか、こわしたんだろ、タカシが。」と言い替えました。
困った僕は一言「いや、こわれると思わないし」と。
みんなも そうだそうだ とうなずきます。
しかし、何かをこわしてしまったと言うのは、余り良い気分がしないし、このままにしてはいけないんだろうな、と思い、、きっとみんなも同じ事を考えているんだろうな、と悩んでいると突然、『アッ!!』とリョーコが見上げたまま叫びました。
連れてみんなも顔を上げると、、どうした事でしょう、空の穴から灰色の雲がモクモクモクモクとあふれ出てきたのです。
雲は、あっ!と言う間に青空を覆うとドッシャー!!と、ものすごい勢いで雨を落としてきました。
「『うわーっ!!』」と悲鳴を上げて、学童に逃げ込みますが、体操着はびしょ濡れです。
下駄箱で困っていると『あらあら大変、夕立ね。』と学童の先生がタオルを持ってきてくれた。
体を拭いて、みんなが洋服に着替え終わった所で先生が『おやつにしましょう』と言い。
『「そうしよう🎵」』と、みんなは笑顔でうなずきました。
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