第2話心を殺す方法
仕事も理不尽な理由で部署変更をされ、プライベートもいいこと無くて。
そんな時、1人の男性と知り合った。いわゆるインターネットでの出会い。今まで出会ってきた男性とは違くてとても惹かれてしまった。もともと、ちょっと悪そうな雰囲気(笑)の人が気になるタイプだった私。
それもあってすっかりハマってしまった。
でも、それがとにかく良くなかった。
裏切られて、騙された。
それでも、私も何か意地になっていて別れられなくて…。
別れられたのは強制的に離れることが出来たから。警察に捕まって刑務所に入ってくれました。
最初のうちは居なくなったことが本当に辛かったけど、時間は止まってくれないから生活をしなければならない。
そんな状態でまともな仕事なんてする気も起きず、風俗界へ足を踏み入れた。実は、学生の時にお小遣い欲しさに1ヶ月くらいだけピンサロで働いていた。だからなのか、あまり抵抗なく踏み込んだ。
今度はアロマデリ。
でも、思ったほど稼げなくて抜き屋にも手を出した。
そうなると、もう、歯止めは効かない。
本数をこなさなきゃ稼げない抜き屋よりデリヘルの方が良いのでは?とデリヘルへ乗り換えた。
苦痛を感じることが罰を受けることだと思っていた。
ピンサロからデリヘルまで、触られることが苦痛だった。「客はお金」そう思って仕事をしていた。1つ仕事をするたびに心が欠けて行く気がしていた。このまま感情など無くなってしまえばいい。そうすれば苦しい思いも無くなるから。
そう思って働いていた。
夜の世界は騙し合いの世界。客にも嘘をつく。店にも嘘をつく。同じ店の女の子同士だって嘘ばかり。お金のためなら口は滑らかに動く。
そんな世界でまともな感覚は消えていった。
まともな感覚ではないことすらその時の私にはわからなかった。
自分の中に「客はイモで金の素」という感覚がすっかり植え付けられたころ、1人の男性と出会ってしまった。
失恋しない方法 @don1104
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。失恋しない方法の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます