第2話 悲恋



「君と一緒に生きていたかった」


「でもそれが叶わないなら、せめて君と一緒に眠りたい」


 さめない夢に誘おう 共に堕ちてほしい

 君が眠りについた後 すぐに僕も追いかけるから


 月が綺麗だね 今夜は

 まるで初めて君を見つけた時みたいだ


 宝物のようだったから

 誰にもその光を 穢してほしくなかった


「綺麗なものはすぐに汚れてしまう」


「だから、すぐに、絶対に守らなくては」


「だけど、君はそんな事望んでいなくって」


 もう 箱の中にしまう時間

 ずっと眺めていたって あの時の光は戻らないから


「その時がきたら、せめて一緒に……」 


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る