詩集18 言葉、知らずに消えていく

仲仁へび(旧:離久)

第1話 奪い愛



 気が付いたら 当たり前のように罪を犯していた


 全てを捨ててでも手に入れたかった その愛


 憎悪の色に 真っ黒に染まっていく


 あんなに透き通っていたのに


 血を洗い流す前に


 この目に焼き付ける


 全部覚えていられるように


 君のために

 自分の為に


 やがて手に入れるだろう愛の上で

 この過去を忘れ去ってしまわないために


 いま会いにいくよ

 もうすぐ二人は合うだろう

 もう愛を語っている

 悲運の遭いを未来に変えて


 気が付いた時には 何でもないかのように

 その場を去っていた

 あんな血なまぐさい事なんて なかったって顔をしながら


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