第5話 あなた代行



 貴方の偽物になります

 完璧に演じきってみせます


 その間 誰でもない自分を楽しんでください

 どうか 遠慮はなさらずに

 これも仕事ですからね


 いえいえ お代金は入りません

 貴方の笑顔が報酬なんです

 これは仕事ですけれど

 情がなければやっていけない


 人はだれしも 仮面をかぶる

 それが良い物か 悪い物かは

 変わりはしますが


 悩んでおられるなら 背中を押しましょう

 それは正当な権利であると




「ストーリー」

 いつもの自分に窮屈さを感じたなら、どうか当店へお越し下さい。

 誰でもない貴方でいる時間を、提供いたしますよ。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

詩集17 残念ですが、それは偽物の言葉です 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ