第53話「ちょっとおー!男子ぃー!ぶっ飛ばすわよー!」
「どんどんいくぞ。元気はあるか。あ!揺れが!アースクエイクだ!そのさらに上の『アースクエイクロス』だぞ!揺れろお!上下に揺れろお!ぼよよんぼよよん!あ、収まった。行くぞ問題。『鉄砲、鬼、姫、車から連想される花?』」
お、誰も押しませんね。
「鉄砲、鬼、姫、車ね」
ポーン!
「ゆり!」
ピンポーン!
「残念だけど正解!松本さん!抜けたぞ!いやあー、もっと抜きたかったやつもたくさんいるだろう」
とめさんの言葉に一万と四十二名の『モブ』となった『敗者』男性陣(オス含む)。
「あー、もっと見たかったのにぃー」
「いや、まだサキュバスちゃんも残ってるし」
「保坂さんもいいよー」
「ちょっとおー!男子ぃー!ぶっ飛ばすわよー!」
「はははははは。君たちは楽しいね」
とくさんも優しいですね。
「おめでとう。最年少松本さん。ちなみに君はどんな作品を書いてるのかな。タイトルをよかったら教えてくれるか?」
少し前までは岩瀬さんを鬼の形相で睨んでいたのもなんのその。笑顔で答えます。
「はい。『極道ラブ~アニキと俺の恋物語~』です!」
「BLかあ!意外だなあ。でも面白そうだね。今度読ませてよ。自信はあるか」
「はい!じゃあ、『ろりこん作文クソ野郎』の岩瀬君、おさきー!」
いいキャラですねえ。最年少松本さん。
「どんどんいくぞ。残る席はあと五つ。問題。あ!揺れが!でかいぞ!アースクエイクだ!アースクエイクロスだ!耐えろ!耐えるんだ!揺らせ!保坂さんもサキュバスも揺らせ!あとはどうでもいい!あ、収まった」
とめさん、もう何でもありですね。
「いくぞ問題。『天下の憂いに先立ちて憂い、天下の楽に遅れて楽しむ。こういう意味を込めまして水戸黄門が作ったのはどこ?』さあこい。元気はあるか。自信はあるか」
ポーン!
「横田さん。その通り」
「後楽園」
ピンポーン!
「さすがだね。この十六分割の鬼。おめでとう!抜けたぞ!頑張れよ!『傷』!」
「はい!だれかおれにきずをつけてくれえ!」
「はっはっは。駅前旅館の若旦那は何を言ってんだ。残る席はあと四つ。いくぞ問題。あ!揺れが!アースクエイクが!」
「(『ハン・ピレイ』!俺と岩瀬と渡辺さんを!)」
しかし!根性なのかチート能力があるのか。二人とも食らいついて耐えます!
「あ、収まった。問題。『珍味とされてますアンチョビ。何の塩漬け?』。さあこい」
ポーン!
「きたぞ!いいのか?岩瀬君」
「いわし」
ピンポーン!
「やるじゃないか。この『幼馴染が美少女さんぴ―ずっこんばっこんはい順番順番でランドセルがおぷしょんさーびす』」
「いえ。あ、もういいです…」
「さあ岩瀬君も一ポイントと座布団十枚追加でリーチだ。いくぞ問題。あ!揺れが!これはグランドアースクロスだ!でかいぞ!前後にも揺れる揺れる!揉め揉め!吸っちまえ!吸って吸って舌先で転がせ!チェリーレロレロだ!」
とめさん大暴走です。
「あ、収まった。よかったよかった。では問題。『カナダ東部のプリンス・エドワード島を舞台にモンゴメリー夫人が書いた少女小説の傑作と言えば何?』。自信はあるか」
「(なんで『ハン・ピレイ』が効かねえんだよ!)」
ポーン!
「あらー、もっと見たかったのにぃ。保坂さん」
「赤毛のアン」
ピンポーン!
「正解!抜けたぞ!この新婚さんが!ちなみに書いてる作品のタイトルは聞いていい?」
「あ、『泥沼不倫日記』です」
「はっはっは。そりゃあ『めった刺し』だよ。『モブ』になった旦那さん!もう少し待っててね。勝ち抜いちゃったもん。優勝しちゃうかもね。十月四日の結婚式は延期だな。これは」
残る席はあと三つ。
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