第51話大事なのは『太さ』より『硬さ』より『長さ』より『持続力』より…
「おいおい。松本さん。これは異世界中に放送されてるぞ。せっかくファンが増えてきてるのにファンが減っちゃうよ」
そして『敗者』となり『モブ』としてこの戦いを見守っている一万と四十二名の転生者。
「松本ちゃんって『胸』大きいよね」
「あー、挟まれたい…」
「ちょっとおー!男っていつもそんな目で!大事なのは『大きさ』より『形』でしょー!」
「悪かったわね。あんた私にケンカ売ってるのかしら」
『敗者の味方』とくさんが止めます。
「こらこら君たち。止めなさいよ。大事なのは『太さ』より『硬さ』より『長さ』より『持続力』より…ねえ」
何を言ってんでしょうか。
「あ!また揺れが!でかいぞ!アースクエイクだ!これはやばい!耐えろ!耐えるんだ!岩瀬!どさくさに紛れてやってまえ!あ、止まった。よかったよかった。いくぞ問題。『馬が歯をむき出しにして笑うことを何現象と言う?』。さあこい!」
ポーン!
「横田君。そうだ」
「フレーメン」
ピンポーン!
「正解!さすが横田君。ちなみに横田君は『クイズ』の正解率、現在ナンバーワン。続いて渡辺君がナンバーツー。やるねえ。駅前旅館の若旦那。ここで君の書いてる作品のタイトルを聞いておこうか。代表作でもなんでもいいよ」
「あ、言わなきゃダメですか?」
「別に言いたくなければ言わなくてもいいよ」
「…、あのお、『傷』ですかね。まあ趣味で書いてますので…」
「『傷』かあ。いいタイトルだね。岩瀬君はどう思う?」
「あ、いいと思います!」
「ありがとうございます」
「おお、『幼馴染がランドセル背負ってのプレイで俺のを取り合いではい、順番順番。なくなるもんでも減るもんでもないからね』と『傷』とに友情が。いいねえ。これぞ『異世界ウルトラ』」
「あのお…、タイトルわざと間違えてますよね」
「そんなことは、あ!揺れが来たあ!アースクエイクだ!揺れてるぞ!耐えろ!耐えろ!耐えるんだ!ほら、岩瀬!どさくさに紛れて揉み揉みしちゃえー。あ、揺れが収まった。よかったよかった。それにしてもみなさんよく耐えますね」
とめさんもどさくさに紛れて問題発言連発してますね。リーチをかけてる松本さんもよく耐えてますが隣の岩瀬君への目はオーガの形相です。睨んでますねえ。仲良くしてほしいものです。
「では問題。松本さん。元気はあるか。これを答えれば抜けるぞ。第九チェックポイント『ロンダルキアに憧れて』は目の前だ。他のみなさんも頑張れ。自信はあるか。問題。『神経質で外出時にアルコールランプを持ち歩いていたという作家は?』
ポーン!
「はい、横田君」
「泉鏡花」
ピンポーン!
「正解!おいおい。駅前旅館の若旦那。君はあさいしんぺいさんか。『十六分割の鬼』で有名な」
「光栄です」
「え?あの『ノブナガの野望』とか『さんごくし』とかで有名だけど昔はエッチなゲームを作ってたあの?」
「いや、今のあそこは英語表記ですよね」
「そうだっけ。とにかく駅前旅館の若旦那が松本さんに並んでリーチをかけました。おいおいまだボタンを押してないやつ。頑張れよ。元気はあるか。自信はあるか。あ!揺れが!すごいぞ!アースクエイクのデカいやつだ!やばいやばい!耐えろ!あ、収まった。よかったよかった。揺れがデカいとすぐ収まるね。いくぞ問題。『松本清張作、「点と線」で空白の四分間が描かれている本は』」
ポーン!
「東京駅」
ピンポーン!
「正解!『どこにある?』、『東京駅』その通り。渡辺君に一ポイントと座布団十枚。三人リーチだ。どんどんいこう。問題。あ!アースクエイクが!はい収まった。『作曲家弾厚作のお父さんで往年の大スターと言ったら誰?』」
ポーン!
「上原謙」
ピンポーン!
「おいおい!岩瀬。すげえな!よく知ってたなあ!」
「あ、はい。加山雄三さん好きなんですよー」
レベルの高い攻防戦です!チート能力で座布団から落下はしてませんが肝心な『クイズ』に答えられないとダメなんですよね。まだまだ戦いは続きます。現在、国士舘大学さんが通過、最年少松本さんと駅前旅館の若旦那横田さんが二ポイントでリーチ、純文学『幼馴染がずっこんばっこんでランドセルが似合うんでおぷしょんではい、順番順番。すぐに回復するからね』の岩瀬さんと成田空港渡辺さんと日体大さんが一ポイントです。土谷さん、保坂さん、サキュバス岸野さん頑張れー!
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