33の詩!企画を活用してみ隊...お題に沿って33個書いてね!)

七山月子

第1話 春


歳時記を買ったので

暇が開く時を待っていると

時計が暇な時間を示す音を鳴らした


浮わついた掌で乱暴に開いた歳時記

目に飛び込む季語・春の章


山笑ふ


意味はええと

指でなぞった山笑ふ

春の季語めくる私は今暇な時間


華々しい山の賑々しさを思い浮かべ

歳時記をなるほど閉じると夢見跡のよう


春 山笑ふ 

未だ詠むことない俳句

馬鹿の一つ覚えで繰り返す

春 山笑ふ


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