第23話

 俺は今、ショッピングモールに来ていた。

 響に連れてこられたのだ。


 で、その俺を連れてきた響が─


「どこ行ったんだ?連絡も無いし…いい歳して迷子か?」


 気づいたら居なくなっていた。

 俺が少しスマホを見ていた間に居なくなった。

 さっきまで隣で服を見てなかったか?


「とりあえずこのお店の中を探すか」


 俺は服を見ながら響を探す。


「あら?怜斗君じゃない」


 響を探していると、思わぬ人物に声をかけられた。


「え?」


 俺が声のした方を見ると、白を基調とした服に身を包んだ真冬さんが立って居た。


「ちょうどいい、こっちとこっち、どっちが私に似合ってるかしら?」


 表情を変えずに俺の方に2着の服を見せてきた。

 左は薄ピンク色のノーカラーコート、右は水色のノーカラーコートだ。


 ぶっちゃけどちらも真冬さんに似合っている。

 でも女性がこう聞いてきた時は、この答えを求めてはいないらしい…

 念の為に言っておく、これは響に聞いた情報だ。


「う〜ん、水色の方ですかね」


 なぜ水色にしたかと言うと、水色の方が柊さんの印象にあっているからだ。

 とか言っといて、実際は俺の好みってだけなんだけどね。


「それは怜斗君の好みで選んだのかしら?」


「え!?やっぱり超能力持ってますよね!?」


「だから持ってないって、何回このくだりやるのかしら」


 やっぱこの人可愛いよな

 なんでこんなに可愛いんだろう?

 私服姿可愛いすぎてやばい…


「ちょっと、そんなに可愛いって言わないでぇ」


 真冬さんが顔を赤らめてそう言う。


「ほら!俺声に出してませんよ!?なんで分かるんですか!? やっぱり超能力持ってますよね!?」


「持ってないってば!乙女の秘密だから教えません!」


 そう言って真冬さんは、俺が選んだ方のノーカラーコートと、他の服を持って、レジに行ってしまった。


 まぁ、表情を動かすことを出来たので、良しとしよう。

 てか本当になんで心を読めるの?


 俺はお店の外へ歩き出した。


 すると、スマホが震えだした。

 画面を見ると、響と書いてあった。


『もしもし?怜斗?』


『もしもし、今どこに居るんだよ』


『今、春華ん家!』


『は?』


 ちょっと待て、なんで?

 どうしてそうなった?


『実はたまたま春華と春華の家族に会って、話してたら、何か春華の家に行く流れになったから来ちゃった』


『来ちゃったじゃねーよ!』


『いや悪いって、今度なんか奢るから!』


『それじゃあ足りないなぁ?』


『うっ、じ、じゃあ料理以外の家事やるから!』


『言質は取ったからな?』


『うっ、あ、あぁ!悪いな!それじゃ!』



 はぁ、行くなら連絡くらいしろよ〜。

 ま、家事やってくれるらしいし、いっか。


 俺がスマホをポケットにしまうと、お店からいつもの表情に戻ったの真冬さんが出てきた。


「響君は見つかった?」


「えっと、どうやら春華の家に行ったっぽいですね」


「そう…この後に何か予定はあるかしら?」


「いえ、無いですけど…何でですか?」


「じゃあ、私の買い物に付き合ってちょうだい」


「買い物…ですか?」


 荷物持ちをやらされるのかな?


「あえて言い換えるならデート、ね」


「え」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

読んで下さりありがとうございます!


お久しぶりです。皆さん、私の事を覚えていてくれてますでしょうか…?

なんとか受験も終わり、高校にも慣れてきましたので、そろそろちょくちょく執筆の方を再開していきたいと思います。


どうか温かい目で見守ってやってください


あ、それとめちゃくちゃ遅いですけど、明けましておめでとうございます!!笑


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