第35話 ウマ娘の謎

 前述の通り、僕は新たにウマ娘小説を書き始めた訳なのですが、2次創作とは言え作り手側になってみると色々と考えなければならない事が増えてきます。


 それらは突き詰めると『そもそもウマ娘って何なんだ?』と言う疑問になります。


『ウマ娘』とは、側頭部の長い耳と臀部に長毛に覆われた長い尻尾を持つ『人間ホモサピエンス』とは違う種族です。

 いい機会なので、僕は『ホモエクゥストゥス(馬人間)』と言う学名を名付けさせて貰いました。


 女性の個体しか産まれず、人間の数倍の筋力を持ち、自動車並みの速度で走る事が可能(トレセン学園近所の道路には『ウマ娘専用レーン』まであったりします)。


 本能として、何よりも「走る事」と「勝負事」が大好きで食欲も旺盛。

 運動量と馬力に比例するのか、成人男性を上回る食欲を誇り、トレセン学園内外の食堂ではよく「大食い大会」が行われています。


 食事は『ウマ娘』だけに、ほぼ例外なくニンジンが大好きで、ニンジンを使った料理やお菓子は大人気です。

 完全草食かと思いきや、実は雑食で肉も魚も平気で食べます。特にタイキシャトルなんかは野外バーベキューが趣味だったりしますw


 と言う訳で一部の外見と体力以外は人間と変わらないウマ娘ですが、その誕生からして謎に包まれています。


 アニメやゲームを見る限りウマ娘には基本的な人権が備わっており、何らかの差別や特別な保護を受けている風には見えません。

 つまり国民全体から見て、ウマ娘の総数は少なくはないと言えるでしょう。


 アニメのスペシャルウィークは、府中のトレセン学園に来て「自分以外のウマ娘を初めて見た」と言ってましたから、田舎の山村ではほとんど見ない位のレベルの珍しさなのでしょう。


 次回に書きますが、本来北海道って人口辺りのウマ娘密度が最も濃い地域のはずなのですが、スペちゃんは本当に僻地で育ったのだと予想されますw


 また、アニメの中の町並みやレース場の観客にも、年齢を問わず一般人のウマ娘はほとんど見かけませんでした。

 一方ゲームでは公園や町中に子供や学生のモブウマ娘がちょくちょく出てきます。


 これらの事から、ウマ娘の占める人口的割合はおよそ5〜10%程度と試算しました。一学級に1人ないし2人のウマ娘が居る計算ですね。


 次にウマ娘を生み出しているのは誰なのでしょうか?


 ウマ娘はウマ娘からしか生まれないのか、はたまた普通の人間からも突然変異的にウマ娘が生まれるのか? と言う事です。


 これもウマ娘がウマ娘からしか生まれないのであれば、ウマ娘と言う『特別な存在』を迫害したり取り込もうとする人達が現れるはずです。


 アニメやゲームのウマ娘達が「ウマ娘だから」と言う理由でメリットもデメリットも受けていない以上、僕は「一般の女性からもウマ娘は生まれるし、母ウマ娘から普通の人間が生まれる事もある」と言う設定にしました。


 これならばどの家庭にもウマ娘が生まれてくる可能性がある(親族のどこかにウマ娘がいる)ので、種族的な差別は起こらない世界になっているだろうと考えた為です。


 まぁこの辺も現代なので出来る事ですが、中世ヨーロッパとかではウマ娘は『悪魔の子』、或いは『家畜に近い奴隷』として扱われていても不思議ではありません。

 その辺の時代背景の話も面白そうではあります。中世の騎士(当然ウマ娘)の冒険譚とかw


 ウマ娘は普通の人間よりも体力的に優れているので、ウマ娘優生論的な思想もあったかも知れません。

 もしウマ娘に政治的な野心があったら、ウマ娘が人間を支配する世界が出来ていたかも知れませんね。

 幸いな事にほとんどのウマ娘は政治よりも明日のレースの方が大事みたいですがw

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