第32話 ハルウララん

 今回はハルウララのお話を。


 ゲームやアニメのうららんは、天真爛漫で中等部でありながら5歳児のようなメンタリティで、周りの皆に元気と笑顔を振りまいてくれる愛されキャラです。


 走る事が何よりも大好きで、レースに出てもまるで勝敗は気にしません。『ウマ娘は普通の人間よりも勝負事に拘る』という公式設定があるのに、かなりのんびりした子なのでしょうw


 その性格が災いしてか、彼女はずっと勝てずに延々と未勝利戦を戦い続けます。


 この辺は史実のハルウララも同様で、生涯成績は113戦0勝。未勝利のまま現役を引退しました。

 どうもハルウララはその体の頑丈さから、出走手当(出るだけで1試合6万円出るそうです)目当てにとにかくやたら数だけ走らされたそうで、環境的にはあまり良かったとは言えない物の様です。


 それでも彼女は手を抜いたりせずに、毎試合を一生懸命走りました。そのひたむきさと連敗記録に目をつけたマスコミに宣伝されて、ハルウララは未勝利のまま一躍有名馬になりました。


 実際にハルウララ以上に負け続けた競走馬は他にも結構いるのですが、グッズ展開などもあいまってハルウララ及び高知競馬場は一時観客で溢れることになります。


 晩年のハルウララは、本人とは関係無い所でグッズの権利だとか周りが揉め出したりとかして、割とグタグタな終わり方になってしまったようです。


 ゲームのハルウララは育成次第ですが普通に勝てます(彼女の未勝利戦でのみ聞ける特殊実況セリフはあります)。尤も短距離〜マイルでダートしか走れませんから、大きなG1レースには勝てません。


 しかしゲームのラスト、彼女はその人気から有馬記念に選出されます。

 バ場も距離も何もかもが合わないレース、それでもウララは果敢に攻め込み、そして敗退します……。


「走れるだけで嬉しい」ウララでしたが、本気の本気でチャレンジして最下位、という結果に「すっごく楽しかったんだよ?」と言いながら悔し涙を見せます。

 ラストに『悔しさ』を覚えて一皮剥ける所でウララの物語は終わりを迎えます。


 一応、因子継承を2代前からガッツリ計算して有馬記念特化型ウララを作り出せればウララで有馬記念を勝つ事も出来るそうですが、多分それがこのゲーム最大のエンドコンテンツなのだろうな、と思いましたw


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る