第四十八話
俺は首を
「
すると、ことみは少し落ち込んでしまったようだ。
「ま、まあね……。相模二刀流は私の父が作った流派で、父が
俺は、少し考えてから決めた。
「ふーん、そうか……。ま、このままじゃ俺も、『
「ええ!」
そして俺と、ことみはがっしりと
しかし、ことみは何かに気が付いたようだ。
「あ、でも、そうすると大会への
俺は、なるほどと思い答えた。
「そうか……。しかし、なるほど。確かに、そうだな……。うん。登録をしなおした方が、いいかも知れねえなあ……」
「絶対、そうだって! よし! 登録を、しなおしに行きましょう!」
そして俺たちは、大会の受付に行った。机には、さっきと同じ二人の男が
ことみが机まで行き、話しかけた。
「えーと、すみません。組になる人を変更したいんですが、出来ますか?」
左側に座っている男が、聞いてきた。
「えーと。あなたは
「はい、そうです。
男は、
「えーと、南条ことみさん……。あ、はい。既に登録されていますね。で、誰と変更したいんですか?」
「はい。
男は再び、帳面を確認した。
「えーと、風早誠兵衛さん……。なるほど、こちらの方も既に登録されていますね。
で、この方と二人一組になりたいと?」
「はい、どうでしょうか?」
「まあ、いいでしょう。お二人とも既に登録されていますし。はい、変更を認めましょう」
ことみは、飛び上がって喜んだ。
「本当ですか? やったー!」
俺も、
「やれやれ。これで取りあえず、戦うことは出来るか……」
すると、ことみは
「よーし! それじゃあ
「ああ、そうだな……」
しかし俺たちが受付から離れると、二人の男たちが近づいてきた。
男たちは、話し出した。
「よし。これで俺たちの優勝だな」
「ああ。うん? 待て。誰かいるぞ!」
そして俺と、ことみに聞いてきた。
「おい。お前たちも、この大会の参加者なのか?」
ことみが、答えた。
「ええ、そうよ! ……って、こいつら、さっき私たちに勝った奴ら!」
俺は、確認した。
「え? そうなのか?」
「うん、間違いないわ!」
ことみは男たちに向かって、
「こらー! さっきは負けちゃったけど、今度は勝って見せるわ!」
男は、
「うん? お前は確か、さっき俺たちから逃げた女。やれやれ、こいつらが最後の敵か……」
「え? どういうことよ?!」
「言った通りだ。今、この大会に残っているのは、ここにいる四人だけだ。つまり俺たちがお前たちに勝って優勝して、『陰』と『陽』を手に入れることが出来るって訳だ!」
しかし、ことみは
「そう、そういうことなの! でも優勝するのは、あんたたちじゃない。私たちよ!」
「ふん。
「な、何ですって?!」
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