第四十四話
「ここは
「え? 何で?」
すると美玖さんは、冷静に答えた。
「ここにいる侍を全て
「な、なるほど……」
そして美玖さんと俺は乱戦の場から離れて、大きく太い木の
美玖さんは、
「ふう。ここに隠れて、少し様子を見よう」
「ああ、分かった」
しかしすぐに俺たちは、一組の侍たちに見つかった。
「くくく。やっぱり、こいつら
この大会で優勝するためには、どうしてもこいつらを倒さなきゃならねえ! それにこいつらを倒せば、俺たちは
「なるほど。お前、頭いいなー」と一組の侍たちが、
美玖さんは、ため息をついた。
「やれやれ……。
「おー! そうこなくっちゃ! やっぱり隠れているなんて、
そして勝負は、一瞬で着いた。美玖さんと俺が『
薙ぎ払い!
すると二人の侍の男の刀は、真っ二つに
「
「刀が斬られちゃ、戦えねえ! 逃げろ!」
俺は、
「やれやれ。やっぱり雑魚は雑魚か……」
「そうだな……」
俺たちが一安心していると、また二人の侍が現れた。しかも二人とも、大男だった。すると一人が自信満々な表情で、言い放った。
「くかかかか! こんなところに隠れているとは、実はたいしたことねえんじゃねえのか? え? 沖石美玖に風早誠兵衛!」
美玖さんは
「誰だ、お前は?」
男は、胸を張った。
「くかかかか! 俺は
美玖さんは少なからず、
「な、妖刀だと?! 『雷神』だと?!」
すると、もう一人の男も名のった。
「けかかかか! 俺は
二人の話を聞いた美玖さんは、明らかに
「な、『風神』だと?! 言え! 一体、誰がそれらの妖刀を作った?!」
すると佐吉が、
「もちろん、おもん様だ」
「な、おもんが作ったのは、『
「いいや、違うなあ……。おもん様は、数本の妖刀を作られた。その中で最も素晴らしい妖刀が、『陰』と『陽』という訳だ!」
「くっ、なるほど……。それなら、お前たちは何者だ?!」
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