第二十一話
俺は
「へっ、
ま、いいや。おい、お前の負けだ。お前の攻撃は、もはや通じねえからな!」
「お、おのれ……!」
そして俺は、
「さ、聞かせてもらおうか。その
「ふん、誰が言うか!」
「やれやれ、
「ふふっ、私が答えるとでも思っているのか?」
「やれやれ、本当に強情だねえ……。しょうがない、あとは任せるぜ
「は、はい!」と
「ええと、これで三人の
「ああ、俺も同感だ。『桃太郎』っていう妖刀があっても、何の不思議もねえ……」
そして徳右衛門は、
「明日の夜、また
「ああ、構わねえぜ」
「それでは、また……」
俺は落ちていた『
「さてさて明日は、どうなることか……」
次の日の日中。僕はいつもの
夜になると徳右衛門が、長屋にやってきた。徳右衛門は
俺は、思いついたことを言ってみた。
「そうか……。おそらくはその、『直蔵』という男が『桃太郎』という名の妖刀を持っているんだろうな……」
「はい、おそらく。そして『直蔵』という男が今回の辻斬り事件の、
俺は少し考えてから、聞いた。
「そうか……。で、今夜はどうする?」
「はい、やはりまずは、南町奉行所の北側を探してみたいと思います」
「なるほど。分かった……」
俺たちが
「ちょっと待ってください。今、
俺は少し、あきれた。
「おいおい、
「す、すみません!」と、おゆうは石を拾い今度は、ちゃんと打った。
そして俺は、頼んだ。
「じゃあ、いつも通り帰ってきたら
おゆうは、いつもの笑顔で答えた。
「はい。では、お気を付けて!」
そして俺たちは、南町奉行所の北側を、
すると徳右衛門は、
「少し、探し疲れましたね……。あ、そうだ、
「ああ、そうするか……」
そし俺たちは、南町奉行所に行った。入り口に俺を待たせて徳右衛門は、中へ入っていった。少しするとお
徳右衛門は、申し訳なさそうに告げた。申し訳ありません。こんな夜中に関係者以外の方を、奉行所の中に入れる訳にはいかないので。なのでせめて、
「そうだな……」と俺も、お茶を飲んだ。飲み終えて、「それじゃあ、また明日な」と立ち上がると、動けなくなった。
不審に思った徳右衛門は、聞いてきた。
「うん? どうしました? 誠兵衛殿?」
「くっ、体がしびれて動かねえ……」
徳右衛門の顔色が、真っ青に変わった。
「ま、まさか、お茶に
ええい、とにかく誰かおらぬか?! 誰か?!」と徳右衛門が
真っ青な顔色のまま、徳右衛門が対応した。
「お前は何者じゃ? 今、立て込んでおるんじゃ! それとも、お前は
精悍な顔つきの男は、冷静に答えた。
「いいや、そんなものは無い……。俺が心得ているのは
そして、
徳右衛門は、
「桃色の刀身?! もしや妖刀『桃太郎』?! するとお前が『直蔵』か?!」
「ふん、その通り……。俺が
すると直蔵は上段の構えから、「お前、
「
斬!
斬!
斬!
俺は何とか上段の構えで、しのいだ。
すると直蔵は、言い放った。ふん、さすがにしぶといな。ならこれを喰らえ! 岩をも
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