第5話 キャー⁉︎イヤー⁉︎HAHAHA!うるせぇ!

こ………これが………あのクソスキルの強化版…⁉︎いや……あの着ぐるみだぞ……。あの着ぐるみがこんな………。


「本当に何者……いや、何物だよ……。」


[ン?前にも言ったはずだろう?うさぎのうささん……と。あぁ成る程!設定の話だね!キュットラビットの化身だよ!]


「………そういう事じゃなくてだな…。何であのしょうも無いスキルが急にこんなのに変化したんだよ。」


[??それは一番MASTERがわかってる事じゃないの?ほら、雑魚敵一網打尽にしてたでしょ?あれが余りにも量が多すぎて実績の達成の仕方が半端じゃなかったのよ。それで、一気に進化して……世界に一つだけのユニークスキルが戦闘系のスキルに変化したんだけど……ちゃんと聞いてなかったのかい?全く、世話の焼けるMASTERだなぁ…。]


「うっせぇ。ほっとけ。でこれ、どうやって外すの?」


[エーー。もう外しちゃうのかい…。もっと動きたかったのにぃー。まぁいいや。外し方はいたって簡単♪解除!って言えばいいの。やってみ!そんじゃまたね〜!]


「おう……まぁ助かった…さんきゅ…。か…解除…。」


そう言った瞬間。


ガション!ガキン!シュイイイイイン!ファサァ…。


と言って中に消えていった。

「………何だこのクソかっこいい機械的な無くなり方は……。」

はぁ…。このスキルを背負って一生生きていかないといけないのかぁ…。ダルぅ…。


「き………着ぐるみは……やはり先輩だった…⁉︎」


「ん”⁉︎あるェ何その大人数⁉︎そんで見られてたのね恥ずかしー!」

やばい、一生の恥だ。ミーヤとその他に見られた!しかも着ぐるみの変態が上位種モンスターを倒すなんて…。もう俺はこの街の黒歴史図鑑に載ってしまったようだ…。トホホ…。


「…これで…良かった…売女みたいな事………から…。でも…先輩が生きていて!嬉しいです!」

ミーヤが抱きついてきた。ちなみにこいつは18歳。俺とは二つも年が違うが、俺より強い。なので間近くに来られ、本気で抱きつかれればパワー系の俺でも剥がすのに時間がかかる。

まぁ感動の再開をしているとやはり邪魔は来るわけで。


「おいギル!なぜお前が生きているんだ!情報によればあのオーガロードの上位亜種だったと聞いたぞ!なのに何で……!お前のせいで僕の出番は台無しだ!」


「おい、人が感動の再開をしている最中に邪魔するのは野暮じゃ無いのか〜?後、お前のご自慢の顔も随分と崩れてるぞ〜。」


「ッッッッッッッ!!!!ギルゥゥゥゥ………!ん”ん”ん”。まぁイイさ。君のおかげでミーヤちゃんと付き合える事になったからね。はっはっは!後悔してももう遅いよ!ははははは!これでお前に吠えd」

「あ、その話、もう無効ですよ。」


「は?」


「私言いましたよね?もしも先輩が死にかけだったら助けてくれと。それで助けてくれれば付き合ってあげます、と。けれど、あなたは助けてもないし、助ける必要もなかった。なのでこの話は無効です。」


「な、な、な!そんなっ!ずるい!しかも何で!こんな男より僕の方が!」


「私あなたの顔も性格も言動も全部嫌いなので。付き合う事も最終手段でしたし。それに心に決めた人も目の前にいるので。ごめんなさいって、謝る気にもなりません。」


「ぐ……ぐ……覚えてろよ…。」


「ふぅぅぅぅ……。」

OH……あれはかなりキツイだろうなぁ…あんなにけなされてよく泣かなかったな…。本当…。


「さ!先輩〜!片付けて行きましょ〜〜!」


切り替えが早いィ!怖いわ!女子…。いや…この子…。

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