2章

プロローグ・プレコグニション

 最初はただ、すごい事だと思った。

 当時内気だった私はこれで友達ができる!と軽く見ていた。


 だからたくさん使った。


 みんなのために、家族のために、そして、私のために。


 ……みんなに好かれるために。


 でも、それのほとんどは良くないことだった。


 結果、みんなからは嫌われた。

 指を刺され気味が悪いと、


 良かれと思ってやった行動が結果的にお前が悪いと言われる。


 悪い人にも利用されかけた。


 ……そして、気がつけば、私はコントロールができなくなっていた。


 条件付きでないと、使えない。



 ……こののことだけは彼にバレてはいけない。

 嫌われたくはない。

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