魔王を倒そうと思ったら返り討ちにされたので魔王の手下になって次は勇者達を倒します。
ふきゅい。
魔王の手下生活編
001 新米勇者はまず魔王を討伐する
主人公の名はバロウ。完全なる新米勇者である……
彼には戦闘の経験がなく、持っている武器もただの”ソード”である。
勇者としてのレベルは2で、いずれは”魔王を討伐する”という目標を掲げている……
◆
遠い世界。この世界は魔物がはびこる世界だった。
その魔物を率いる”魔王”が住民の生活を脅かしていた。
その魔王を討伐するのが”勇者”である。
バロウは人生初の冒険に出ようとしていた。
〜タワラ街〜
「う〜ん。この初期装備とこのタダのソードで大丈夫かなぁ……まぁ最初の敵なんて
あの”青いゲル状のナニカ”に決まっているんだ。楽勝だろう。あの青いゲル状のナニカを倒してレベル上げでもするか。」
――魔王のすみか――
『うぅっ、緊張してきたぁぁ。大丈夫だ、一階層くらいなら俺でも戦える。
奥に進まなければ大丈夫だ……』
〜 一階層 〜
中は薄暗く、かなり広い。背後に気配を感じる!
(青いゲル状のナニカ が現れた!)
初めてのバトルでソードを持つ手が震える。相手がこちらに近づくのでこちらも意を決する……!
「うぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!」
俺はソードを捨て、右手で殴っていた。
(テレテレッテッテッテ―ン)
「おぉ!レベルアップだぁ!やったぁ」
僕はレベルが3になった。(ちなみに魔王の推奨レベルは80〜である)
「よぅし!じっくりレベルを上げていくぞぉぉぉぉおおお」
「ん?」
草むらに何かが落ちている。
「なんだこれ。カード?ボタンがついている。」
俺はそのボタンを気づいたらガッツリ押していた。
シュンッッッッ
見知らぬ場所にテレポートしていた。目の前には大きな椅子に座った魔王が居た。
『い、いや……魔王ぅぅぅぅぅううう!!!???』
(あとにわかった話だがあのとき拾ったカードは”テレポートカード”といい、上級の勇者が使う、上の階層に進むときの無駄なバトルを省いて直で魔王と戦えるという超レアアイテムだったのだ。)
『何のようだァ??雑魚そうな勇者くんよォ……』
魔王の気迫に押され声がうまく出せない。
『雑魚勇者。死んでもらおう……』
魔王が腕を天にかざし、魔力を溜め始めた。
『死ねェ。デスクラッシャァァァァ!!!』
「俺を手下にしてくださぁぁぁぁぁぁぁぁああああああい!!!」
俺は気づいたらそう叫んでいた。勇者が魔王の手下になるなんて前代未聞であり
勇者としてあるまじき行為である。だが俺はこうするしかなかった。レベル3の俺に
勝てるはずもなく、急な魔王に完全に思考停止していた。
『うぁ――――っハッハッハ!!何だ貴様。面白いなァ、いいだろう。貴様がそのつもりなら手下にしてやろう!!」
「あ、ありがとうございますぅぅ!!」
ここから俺の魔王の手下生活が始まった……
―――――――――――――――――――――――
バロウ(15歳)勇者 レベル2
タワラ街で生まれ、タワラ街で育った。
両親はバロウが幼いときに不慮の事故でなくなったとされている。
一人で生活しているため、勇者としてのスキルがなかった。
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