第24話 結成?オルクス13魔!
「まぁとりあえず、これで危機は一先ず去ったのかな」
どうにも腑に落ちない決着となったが、結果として魔人は撃退できたし良しとしよう。
さてと、強化した俺の魔獣達の強さを今一度把握しておくか。
「おーいお前ら、ちょっとここに集まってくれ!」
『了解!』
俺がそう言うと、総勢12体の魔獣達は俺を囲うようにに集まった。
「よし!全員集まったな」
「失礼ですが
俺がそう言うと蜘蛛の魔獣である千手が俺の前へ出てそう言った。
え、全員じゃないの。
だってここには12体ちゃんと全員いるじゃないか。
「おいおい千手、全員じゃないってどう言う事だ、ここにはちゃんと12体いるぞ」
「いえ、そもそも12が全員ではないのです」
「え?」
何言ってんだ、俺が作った魔獣はお前ら12体のはず……あ、ガルムがいたな。
ていうか、蜘蛛の魔獣のはずなのに千手のやつなんか人型になってないか。
これも魔獣強化の影響かな。
「悪い千手、まだガルムがいたな」
「ええ」
「あいつには今別の仕事頼んでるからここにいなくて大丈夫なんだ」
「なるほどそういうことでしたか」
納得したのかそう言って千手は後ろへ下がった。
しっかし千手のやつ姿だけでなくレベルも物凄く高くなってるな。
確か強化前が230で今が360だから130もレベルアップしたのか。
千手だけじゃない、他のやつも基本元のレベルから50以上は上がってる。
アンが前に冗談で言ってたけど、これなら本当に世界征服とかできるかもな……。
「……オルクス様少しいいですか」
「お、いいぞ……ってお前、まさかベヒモスか!」
声のする方をみるとそこには以前のような獣全開のベヒモスではなく、体毛に覆われた大柄な中年男性の姿がそこにあった。
ベヒモスのやつ獣のような量の体毛とどことなく雰囲気に面影があるけど、全然前とは違うな。
「はい……ベヒモスでございます」
「いやぁ、一瞬誰かと思うほど変わったなお前」
「ええお陰様で」
あと最初に作った魔獣だからかもしれないけど、こいつには妙に安心感があるんだよなぁ。
えーと、レベルは……495か。
おいおい、他のやつは多くても150くらいまでしかレベル上がっていないのに、なんでお前だけ200以上も上がってるんだよ。
まったく今度イブリスが来たら、ベヒモスに相手してもらおう。
「で、話ってなんだ?」
「……ええ、大した話ではないのですが、オルクス様、ここにいる我ら一同貴方に作られ貴方に尽くしたい気持ちが大いにあります」
「あ、ああそうだな」
なんだよ改まって恥ずかしいな。
あとお前の真剣な顔少し怖いから、もうちょっと笑ってほしいな……。
「ですのでオルクス様、ここにいる我ら13体の魔獣、名をオルクス13魔として未来永劫オルクス様に忠義を尽くすことの許可を頂けますか?」
「お、おう」
そう言ってベヒモスは片膝をつき俺に跪いた。
それをみて他の魔獣も跪きはじめた。
え、なになにこの流れは、強い魔獣に囲まれてこんなことされるとまるで俺魔王みたいなんだけど。
「承諾して頂き誠にありがとうございます、ではここにオルクス13魔の結成を宣言致します」
「……お、おう」
うーんと何が起きてるかイマイチよくわかんないけど、俺が個人で国家戦力以上を有してる事だけはわかるな……。
拝啓、約1週間前の俺よ、お前はおそらくこんな事になるなんて思ってもいないだろうけど、その1週間しっかり大事に生きろよ。
だっておそらくそれ以降はまともな人間として見てもらえなくなるだろうから……。
まぁでもこれで良いか!
こうしてここに、国家戦力級魔獣部隊オルクス13魔が誕生したのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます