夏の瞬き
ふじたつ
第0話
毎日が退屈だ。
そう思い始めたのはいつ頃だろか。
人は毎日同じ事を繰り返す。
毎日同じ流れで授業を受け、同じような愚痴を常日頃言っている。それは俺も同じだ。
高校に入って二年目になっても、何一つ変わったことはなかった。強いて言えば担任が変わったくらい。
毎日が退屈だから俺は自由に生きる。変化を求める。
そんなことだから俺は学校内ではなにかと問題児扱いを受けていて、ずっと席は1番後ろの窓側だ。
確かにここは問題児が座っているイメージだ。
この学校は海の近くに建てられてあるから、いつも俺は窓から水平線を眺めていた。
水平線はいつも気分を落ち着かせてくれる。心の垢とってくれるような気がして気分が晴れる。
だから俺は海が好きだった。この頃は。
ー5月3日ー
転機はいきなり訪れる。
みんないつも通りの時間に来て、いつも通りの生活を送っていた朝。
担任が階段を登る音がすると、同時に全員席についた。
担任がドアを開けると、そこには変化があった。
「転校生が来てくれた。紹介するぞ。」
この転校生。この出会いは後に俺の人生を大きく左右する『変化』となる。
「はじめまして。 西野 沙希 です。よろしくお願いします。」
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