見ず知らずなヤツに先を越されていた

闇野ゆかい

第1話嫌がられないのだと知り

高校に進学でき、高校生活が一年と二ヶ月が過ぎた頃にあるものを目撃してしまう。


私──八奈見舞彩やなみまいは異性より同性にときめくことが多い。異性と付き合うよりかは同性と恋愛に発展することを望んでいる。

男子なんてただの性欲を満たしたいだけで愛と呼ばれるモノには無頓着だと感じる。そんなみたいな扱いをされるよりかは愛情を感じさせてくれるであろう同性の女子の方が断然良いに決まっている。


小学生の頃までは王子様なんて存在を鵜呑みにして、男子と付き合えたらと淡い恋心を抱いたものだが、幼いながらの愚かな想いはたちまち壊れ去った。


綺麗で美しく尊い恋愛が出来るのは女子同士の恋愛だと感じさせられたら、男子なんて見向きもしなくなった。

周りの女子達はあの男子かっこよくない?とか、彼と付き合いたーいとか言ってる。


付き合えたところで多くのカップルは相手に冷められたり冷めたりで長続きしないのはわかりきっているだろうに。カップルの間に愛なんて存在しないのだ。


***


水崎梨子とは、同級生で同中おなちゅうだ。当時──中学二年から彼女に想いを寄せていた。その頃から人気で告白ばかりされていた。

人当たりもよくて、教師からも好かれるほどの女子で何でもこなせるほどだった。


そんな彼女が見ず知らずな女子とキスをしているなんて......


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る