第61話 じーじとばーば②
「シュッキリちまちた!ジョンしゃんありがとごじゃいましゅ!」
リクがジェラルドに頭を下げる、トイレの前でだ。
「良かったな!お前らは大丈夫か?」
トイレに何故かついてきたチロ達にも確認する。
「チロはでにゃい~」
「ぼきゅも!」
そう言ってジェラルドに纏わりつく孫を見て、冷や汗が止まらないカイデル。そんな祖父の心配をよそにチロはジェラルドにベッタリだ。
「ねーねげんきだった~?」
「朝会ってるだろ!ルルは元気だ!そして可愛い!」
「ねーねはいちゅもかわいいでしゅよ!」
「おー良く分かってんな!チロ!」
「エヘヘ~」照れるチロ
そんな会話を聞いていて今にも倒れそうになるカイデルに、ランバートとエチカが声をかける。
「父上、落ち着いて下さい。私も最初は驚きましたがあれが普通ですから、慣れないといけません」
「お義父様、兄はうちの子を溺愛してますので大丈夫ですわ!」
カイデルは頷くと、チラリと孫を見る。
「ジョンしゃんおにゃかしゅいたねー?」
「そうだな~」
のんびり話す3歳の孫と国王そしておちび達。
「陛下、こちらに軽食をご用意しております」
セバスチャンが案内する。ジェラルドが軽く頷き部屋に入っていくと、その後ろをおちび達がヒヨコのようについていく。
そして何故かジェラルドが手慣れた感じで1人ずつ椅子に座らせていく。困惑するメイド達をとりあえず下がらせるカイデル。
そして次々と食事が運ばれてくる。歓喜するおちび達を微笑ましく見るジェラルド。そして皆も座り緊張感漂う中で、食べ始める。
「「「いたらきましゅ!」」」
元気良く言うと、おちび達が勢い良く食べ始める。
「あー!ジョンしゃん、チロもそれたべゆー!」
「リクも!」「ぼきゅも!」
カイデルはハラハラして思わず立ち上がってしまう。
「じーじどおちたの?」首をかしげるチロ
「チロ…「大丈夫だ」
ジェラルド国王がカイデルに言うと、カイデルは一礼して座る。チロのかしげている首を元に戻して、食べるように促すジェラルド。
「あー!ジョンしゃんたべしゅぎでしゅよ!」
リクがジェラルドに抗議する。
「「ぶー!ぶー!」」ブーイングの嵐だ
「早い者勝ちだ!お前らはゆっくり食べろ?またゲェするぞ!」
その言葉にまたもやハラハラしてしまうカイデルに、ランバートとエチカは苦笑いした。
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