第207話 まるで世界が終わるみたいな言い方だ

「アウグストゥスを連れ戻す為だ。我々の力は強大だ。動けば大地が揺れ動く。しかるべき時に我々は動く」


「今がその時だと?」


「そうだ。汝が蒔いた種を刈り取る時が来たのだ、虚飾の神よ」


「我は目的が達成出来れば良い。寿命も長く生きた。だが、その為にアーサーを戦いに加えようとは感心せんな」



「虚飾の神も情はある。だが、此度の闘いにその少年は必要なのだ。そして、アダムの末裔が得た能力を以てすれば最高値まで力を引き出せる」


「ふむ、そうなれば我より強いか。なら良しか。あー、後済まんのだが、我かなり疲れていてな。回復するまで一週間は要する。それまでファルマコ殿に総指揮権を渡すから頼む」


「良いですよ。一週間は思い思いに過ごさせてあげましょうよ」


 僕の本音でもあった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る