第206話 僕、散々な言われ様です

「ほう、ではアウグストゥスはあちらを真性と認めた訳か」


「我からすればお前らがファルマコ殿に付いた理由が判らん。信条的に言って異端に近い領域のクリストティノス。古代の教会の精神を受け継ぐクリストティノス。我の時代から言っても異端の領域に近い」


「ウリエル様が認める人物を我々が認めない訳にはいかない」


「頭の固い連中だな」


 溜め息を吐くとファウストは面倒臭そうな表情を見せた。


「まあ、良い。よもや五賢帝全員が味方になるとは思っていなかった。僥倖だな。しかし、五百年前は嫌になって山脈に籠った癖になぜ今更出て来た?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る