第168話 本当に恐ろしい王だ

「我の騎乗スキルを使えば乗りこなせる。後は国民軍に植え付ければ良いだけの話だ」


 ほーんと、恐ろしい王だ。使える物は何でも簒奪するのね。


「焼夷弾とやらも頂いたぞ。さてと後は」


 彼は一拍置いて真剣な眼つきになった。


「かつての元妻から逃れられるかだ」


 ほんの僅かだが場の空気が変質する。今まで居なかった場所にベリアルがいた。


「な……」


 何で位置がバレたんだ?


「驚くでない。術者として向こうの方が上手なだけのこと。だが、こちらにはウリエルがいる」


「…………」


「対価を支払わなければ無言か。では逃げさせて貰うぞ」


 瞬時に景色が変わる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る