第152話 試練の時かも知れない

「それにしても難しい問題じゃな。我らが神に頼れば、アーサー単独で死の王に太刀打ちしなければならない」


 グノーシスはもしかしたら僕を試しているのかも知れない。弟子を死地に送る覚悟を問うているのかも知れない。


「まあ、刻印を使っても良いのですが」


「迷いがあるのか?」


 ファウストも問うてくる。


「過ぎた力は身を滅ぼしますよ」


「確かに。我がそもそもベリアルを制御出来ていれば話はこうもややこしくならなかった。超越的な力はいつの時代でも変わらんな。世界の均衡を乱す」


「しかし、そのお陰で大同盟はかろうじて成り立ってますからね」


「仕方ないじゃろ。悪魔がいれば誰もが団結せざる得ないのじゃから」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る