第69話 世界の危機についての対策

「死の王とは何者でしょう?」


「判らん。ただ判るのは誰も勝てん位の存在じゃと言うこと位じゃな。ウリエルは例外じゃがな。それに」


「それに?」


「日増しに力が増大しているような存在じゃ。ソドムが滅ぶのも時間の問題じゃ。じゃから滅ぶ前に大同盟を連立させたいのがわしの本音じゃよ。最古の種族ドラグーンにも力を貸して貰いたい位じゃ」


「エルフやドワーフはどこに?」


「エルフは高度な魔法を使える。次元の亀裂を生み出し、その中に世界を創造する術を持っとる。ドワーフは一説には地下都市に住んでいると言われておる。魔法で太陽もどきを創ってな。居場所さえ判れば同盟の申し込みをするつもりじゃが……」


「そんな都合の良い話に乗ってくる種族ではない、ですか?」


「じゃな。ゴブリンに言われたから動く連中ではない。アダムの末裔なら話は別じゃが」


「なるほど、それも頼みの一つですか?」


「報酬はもちろん出す。引き受けてくれまいか? なあに、駄目で元々の望みじゃ。叶わんならそれでも良い」


「分かりました。世界の危機にどうこう言うのも何ですしね」


「物分かりが良くて助かる」


 と言っても困ったなあ。メランコリアさんを探しに来たら世界の命運を賭けた壮大な何かに巻き込まれた。


 ベリアル程の術者がいるから安全とは言えど、無事に戻せるのかなあ。もしかしてこの戦争でソルジャーになっちゃったのか? 


 じゃあ、大同盟を組織すればメランコリアさんの運命は変わるのだろうか?


 岩の賢者に訊くことが色々出て来た。

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