陰陽免許編ー閑話
――京都某所
妙齢の男性の傍に全身黒ずくめの男が片膝をついていた
男性「で?全国大会はどうだったんだ」
黒「貴文様と早乙女家の1年が終始圧倒しており、実力も抜きん出ていました。そのまま2人とも決勝まで上がりました、試合は接戦だったのですが途中から徐々に貴文様が押される展開に…貴文様は「奥義」を使おうとした瞬間、早乙女が降参し試合が終わりました」
男性「そんなのは分かっている!!その後の世論を聞いているんだ!!」
黒「はっ!!すいません!世論は2分されています。やはり貴文様が強いと言う者と途中圧倒していた早乙女の方が強いと言う者…中には3年に花を持たせる為に降参したという者まで…」
男性「クソがっ!!」
力任せに机を殴る
男性「タダでさえ我らの地位を脅かす不届き者がおると言うのに!!これ以上の厄介事などっ!!」
黒「後は…」
男性「なんだっ!?まだ何かあるというのか!!」
更に声を荒らげる
黒「会場にはどうやら娘さんらしき姿が見受けられたと…」
男性「なんだとぉ!?あれには無駄な事をしないようにわざわざあんな辺境に送ったというのに…クソォ!何故こうも上手くいかん!!全て彼奴のせいだ!」
黒「どうしましょうか?」
男性「どうもこうもあるか!!救世の宵闇のせいで自粛しておったがもう良い頃だろう!再び奴らの血の刻印を刻む時っ!!」
黒「”我ら純粋な血の為に!!”」
再び陰陽界隈に不穏な空気が流れようとしていた
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