第32話

快適な日々はあっという間に終わりを告げた


皆も家へ帰省してゆっくりしていたのだろう

1週間程は何もなかったのだが、昨日から急に携帯の通知音が鳴り続けた


Vineにはどうやらグループ機能という物があり、武本と中村以外のメンバーでグループを作っていたらしい

いつの間にか俺まで入れられていたのはどうゆう原理なんだろうか…


グループ名は「1年特訓組」

このグループ名ならこのメンバーには納得なのだが、こういう集まり?に花村と桜井が参加するのは意外だった

あと何故か中村が入ってないんだが…

気にしてもしょうがない、気付かなかった事にしよう


グループでの会話で何故か今日から藤原家の別荘で過ごす事が決まっていた

Vineでの会話は速すぎて俺が入る隙なんてこれっぽっちもなかった

から、俺は行くとは一言も言ってない

何故か個人チャットで黒川と杉山に来る様に念押しされた

そもそも皆でお泊まりなんて青春イベント俺が行かない訳なんてないんだがな!


そんなこんなで俺たちは今、藤原家の別荘へとやってきた

別荘というか島、無人島に別荘が建っていた

この島全てが藤原家の所有物らしい

一体どうなってんだよ…


ちなみに事前連絡はなかったのだが俺の家まで迎えがやって来て港まで連れてきてくれた

きっと他の皆もそうなのだろう

そこから巨大な船に乗ってここまでやって来た

なんかもう色々凄すぎて怖いんだが


別荘と言えどそこまで部屋数がある訳ではなく、藤原は勿論だが女子である花村は個室で残った男4人は大部屋に泊まる事になった


藤原は申し訳なさそうにしていたが皆で泊まるなら一緒の部屋の方が楽しいし、なによりこの大部屋20人は泊まれそうな程でかい


「んでわざわざこんな所まで来て何すんだ?」


あまりにも速いスピードで繰り広げられる会話に疲れた俺は、大事そうな所以外は読む事を諦めた


黒川「は?Vine見てねぇのかよ!遊びに来たに決まってんだろ!」


杉山「そうだぜ!正晴!1度きりの高一の夏!!楽しまなきゃ損だろ!」


どうやら普通に遊びに来ただけらしい

という事でまずは泳ぐ事になった

水着なんて持っていなかったのだが、執事っぽい人がやってきて新品の水着を渡してくれた


黒川と杉山は普通に自分で持ってきた水着に着替えた

黒川は意外とガタイが良い

杉山も所謂、細マッチョと呼ばれるような体型

それに比べて俺は…最近鍛えられているとはいえヒョロガリ

少し恥ずかしくなった


桜井は恥ずかしいから俺たちが出てから着替えると言った

きっと俺と同じ様な体型なんだろう…


無人島にあるビーチだが、ちゃんと清掃管理されておりゴミが殆ど見当たらない


パラソルが何個かあり、ビーチバレーのネットもあった

海水浴場となんら遜色ないこの場所を貸切状態で遊べるのは嫌でもテンションが上がってしまう


藤原には感謝しないとな…

本当あいつと友達になってよかった!


そんな事を思っていたら藤原達がやってきた

花村はスクール水着に身を包んでいた

背が低くちっちゃいからだろうか?とても似合っていた

桜井も着替え終わって一緒になったのだろう

身体を隠すようにラッシュガードを着ていた

なんなんだろうか…桜井の動き?というか身体のライン?が何となくエロい

最後に藤原がやってきた


……思わず見惚みとれた

顔はまぁ、可愛いのは知っていた

でも制服に隠れていた胸は大き過ぎず程よいサイズ、しかもスタイルが良過ぎる

グラビアモデルと言われても遜色がない

そんな彼女がピンクのビキニに身を包んでいるのだ、見惚れてしまうのは無理もないだろう

しかも下はスカートみたいなタイプで可愛さを際立たせている

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