夜 -Good evening-

夜の帳が落ちてくる。一番好きな時間だ。


「今日は、どんな日だった?」


「・・・・・・」


僕の目をちゃんと見てくれる。君の瞳の中に、僕の姿が映る。ってことは、僕の瞳の中には、君の姿が写っているのかな。


あぁ・・・それってすごくいいな・・・・・


まるで最高の芸術品。僕と君だけが織り成す────


「あんまり、覚えてない・・・・・」


答えてくれた。


「そうか。」


それでいい。僕との思い出以外、全部忘れていいよ。無かったことにしちゃえばいいんだよ。


だって、僕と君が結ばれる事実以外、それ以外の未来は有り得ないんだから。


「ずーっと、僕と一緒にいようね」


君に語りかける。ぼーっとした様子の君も、かわいい。そんな目で見つめられたら、壊れそう。


僕だけの女の子。大切な大切な彼女。何があっても手放さないよ。


愛してる。


そっと、囁きかける。


君は目を見開いた。


────あぁ・・・可愛い。すべてが。


君の華奢な肩、溶けそうな髪の毛、肌も・・・・・全然、ぜんぶ、どこかに閉じ込めなければ。


誰にも触れられないように。






永遠に、僕だけの君でいてくれるように。



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