あんなのこんなのうまいもの

猫田芳仁

1皿目 鮭の白子

 いきなりすげえの出てきちゃったな。

 まぁ仕方ない、今日食べたんだから。


 本当はいくら(※)の価格調査にスーパーをめぐっていたのだがそのお店ではすでに生いくらが売り切れていたようで、代わりに白子が売っていた。鮭の白子だ。100g100円くらいで売っていた。お行儀が悪いとは思ったがその場で処理方法を検索し「できそうだな」と思って購入。いくらのほうは100g1000円を超える年もあるというのに、白子って不遇だなあ。


 帰宅して、ネットで調べた方法で下処理する。塩まぶすとか、湯通ししてどうとか、そんな感じ。

 で、下処理の終わった白子、ちぎれそうな部分があったのでそこを食べてみる。


 おいしい。


 下処理にたくさん塩を使ったせいかほんのり塩味があり、あとでポン酢をかけるとしょっぱすぎる感じすらした。


 続いては揚げ物である。

 白子は唐揚げやてんぷらにしてもおいしいとある。だが油を沸かすとそのあとの処理がめんどくさいので、片栗粉をまぶした揚げ焼きにしてみた。これに追加で塩を少々。


 旨い。

 

 旨くないはずがないのだ。ぶっちゃけ進みすぎて酒が足りない。コンビニまで買いに行こうかしら。


 鮭の白子は生臭いとかで敬遠されがちらしいが、安いし、下処理もそこまで高度な技ではないので是非食べてみてほしい。


※いくら 

 一部地域では生のいくら(味付けなし)が店頭に並び、地域住民はそれを自分で好みの味に付け込む。うまいんだ、これが。

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