第4話 僕を肯定しておくれよ



「誰か 僕を肯定しておくれよ」


 息をして

 呼吸をして

 ただそこに在るだけで

 こっちを褒めてくれる

 そんな生き物いないかな


 従順なペット

 全肯定系彼女

 うんうんしか言わない友人

 空気になった家族


 ちょっと 不気味かな


 それでもいいなんて


 言えないけれど


 人間いつだって


 都合の良い存在


 欲してるでしょ


「全部の僕を 私を肯定してくれよ」


 だって


(そうじゃないとこの世界に存在できない)


 そう


「この世界にいていい証しをもらっていないんだ」


「だから 誰か僕に頷いて」


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詩集20 言葉、通ります 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

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