③
我がマスターは天才である
刃物である我を扱うにも関わらず
何人ものお客様が気を許す
安心して身を任せている
子守唄が如く眠りに誘う
我がマスターは聞き上手
来る人皆が話をする
我を使いながら笑顔で聞く
受け入れ、寄り添い、安心させる
皆が笑顔で帰っていく
我がマスターは謙虚である
同僚に褒められても
我々や同僚、お客様を称える
周囲の人への感謝を忘れない
この場所は居心地がいい
我がマスターは努力する
夜遅くまで一人きり
さらなる成長を求めて
日夜、研鑽重ねる
その実力は天下一
天下一の腕をもって
刃物である我を使って
居心地がいい環境をつくり
笑顔にしていく
たまに安心させすぎて
寝かせてしまう
そして、会話できない我々の
声を聴き、意志を汲み取り
人の姿を変えていく
我がマスターは魔法使い
なんのとりとめもない僕らの話 胃が痛い @igaitai
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。なんのとりとめもない僕らの話の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます