弾丸フラストレーション
たらいゆあ
第1話 実験
「お昼のニュースをお伝えします。ワールドツアーの最後にXXが来日します。史上初宇宙ステーションからライブ配信したことも有名でチケットは完売で人気を博しています。一方で前月のロンドン公演での発言をめぐりSNS上で批判的なコメントもみられます。続いてのニュースです。日本宇宙局は隕石が突如として出現し、各国専門家と進行経路を予測中と発表がありました。」
このニュースの1ヶ月後の夏の終わりに、巨大隕石が落下するニュースが報道される。あと数時間後にはこの街に落下する。
この物語は夏のはじめにさかのぼる。僕は川田だいち、高校1年生だ。
夏まで学校を休んでいた。それなのに夏休みに学校に来ている。校庭のベンチで人を待っている。夏の日差しは強く、汗だくだ。
「待たせてごめん!」山田まいさんがキャスター付カバンを置きながら、僕に言った。山田さんは高校2年生で科学部の部長だ。実験のために呼び出された。
「さっそく、はじめようか!今日は色々素材を持ってきたよ。この前は紙、石は終わったから鉄にしよう。」と山田さんは言って5枚の鉄板を等間隔でドミノみたいに並べた。
「3枚目にしよう!」と山田さんは言った。
僕は鉄板に向かって銃を打つみたいに指をさして「ばんっ」と言った。青い球体が指から出て、1枚目・2枚目を通り抜けて3枚目の鉄板に当たり、板がへこんだ。
「威力がいまいちだな。ストレスが足りないか。パクチーを食べようか。」と山田さんがニカッと言った。青臭さが苦手だ。
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