孤島での出会い

星の子はまず、浮島にあるゲートをくぐった。

ゲートの先は孤島のようだった。

孤島の洞窟に向かうと、これまでのこの世界の歴史が書かれていた。

星の子は疑問に思いつつ、先へ向かう。

すると、背の高い黒い人に出会った。

星の子はここがどこなのかよく分かっておらず、とにかく人に出会いたかったため、安心してすぐに話しかけた。

「あ、あのっ!すみません…!」

おどおどとしながらも聞いてみるが、相手は聞こえていないようだった。

とにかく自分の持っている火でどうにか出来ぬかと火を持ってみる。

すると、振り向いて火を灯して、姿を見せてくれたはいいものの、なんとじろりと睨みつけられてしまった。

「なんだお前、雀かよ。話しかけてくんなよ。」

す、すずめ?わたしはすずめなの?

相手に嫌な思いをさせてしまったこと、睨みつけられてしまったことが嫌で嫌で仕方がなく、とにかく謝ろうと思い、

「すみません、本当にごめんなさい」

と言ったが、相手は満足していないようだった。

「おいおい、ごめんで済んだら俺だってこんな物騒なもの持ってねーんだからさー。」

そう言って相手はなにか杖のようなものを取り出した。

まほう、?こわい、たすけて!

目をつぶって覚悟を決めていると、相手との間に誰かが立った。

「あ?なんだお前」

相手がイラッとしていると、相手より背の高い間に入った人が杖を取り上げ、振り回した。

すると頭上に花火が上がり、周囲が明るくなった。

「こんなに可愛い雀ちゃんをいじめちゃだめでしょ〜?君、何年この世界で暮らしてんの?」

少し苛立っているようだった。

相手は驚いたのか、焦って杖を取り返し、ささっと逃げてしまった。

「あ、あの、ありがとうございます…」

お礼を言うと、今度は相手から火を取り出してきた。

「ううん、いいんだ。姿を見せてくれないか?」

火を灯し合うことで姿が見えるようだった。

「はい、!」

火を灯すと、そこには髪の毛がつんとなっているかっこいい男の人がいた。

「わぁ…かっこいいですね…!」

「ありがとう。君も可愛いよ。」

ドキッとして顔が赤くなった。

男の人もわたしの顔が赤くなったのがわかったようだった。

「ふふ、照れてるのかい?もっとかわいいな」

かわいいの連発で慣れず、とても照れてしまった。

「僕は空音。ある人に名付けてもらったんだ。」

「かっこいい名前ですね…!」

空音。存在しない爽やかな空の音を表しているのだろうか。この人によく合っている名前だなぁと感心する。

「ありがとう、君の名前は?」

な、なまえ…?なまえって…わたしに…?

きょとんとした顔でいると、空音さんは何か気づいたようだった。

「ああ、そうか、生まれたての子はないんだったな。ごめんね。じゃあ、僕が名付けてもいいかい?」

「もっ、もちろんですっ!!」

どんな名前を付けてくれるのかわくわくして待っていると、空音さんは閃いたようにこう言った。

「みはな。」

みはな…?

「美しい花と書いてみはなはどうかな?」

「いいと思います!美花…美花…かわいい…!」

自分の名前が付けられ、感動していると空音さんが蝋燭を私に差し出してきた。

「美花。これからずっと、俺について来て欲しい。」

まるでプロボーズのようだった。

空音さんのキラキラとした目に惹かれ、わたしは蝋燭を受け取った。

その瞬間、周囲が光り、私の心に何かが差し込んだ。

暖かい空音さんの心の一部だ。

「さぁ、おいで。」

差し出された空音さんの手を握り、私は孤島を探検した。

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