好奇心>恐怖心

 探索者が「もう帰る」といったらそのまま終わっちゃうシナリオは結構ある。

 最近はそういうのを避けるためにクローズドサークルものが一杯出回っているが、シティアドベンチャーだと「これもう帰って終わりでいいじゃん」となっちゃうシナリオも結構ある。

 

 勿論、帰ったらおしまいなので帰らない方がゲームは続けられる。


 本来はKP側がこのあたりPCの行動する指針や動機を与えるべきという意見は当然あるが、KPとPLはシステム的には差別化されていても、一緒に遊ぶ仲間という一点では対等であるため、あんまりKPに負担させるのもアレであると筆者は思っている。ただでさえKPはやることが多いのだ。


 故に、敵対的KPに「帰る」といったら、「じゃあ帰れば?」と言われて終わっちゃうこともある。


 なので、「意地でも帰らねぇ~!」というPCに最初からしといたほうが敵対的KPを相手する場合はプロレスしやすくなる。好奇心がなんだかんだで恐怖心を勝るデザインにしておけば楽なのである。

 勿論、自分のPCのロールプレイ的にアレということは良くあるし、探索者はなんだかんだでタダの一般人であるため、命が惜しくて帰るのもそれはそれで全然ありえる選択だろう。常に好奇心を発揮して前に出ていくだけの人間はそれはそれでやべぇし、すぐ死ぬので、プロレスを楽しむためには良い塩梅が常に必要である。

 

 基本的にプレイヤーは楽しみたいもんであり、プレイヤーの中にはPLは勿論、KPも含まれている。6版ルルブは確か30ページ辺りにそのへんの事が書いてあると思うので、そのへん見ながら「いい感じに楽しめる塩梅」は密に相談する事を勧める。


 動機は無ければ作ればいいのだ。好奇心が刺激されないなら刺激される要素を生やせばいいのだ。敵対的なKPならPCの家族や大事なモノを人質にとるくらいは恐らく鼻歌交じりにやってくれる。それでもダメなら名状し難い呪いでも受けて、帰りたくても帰れない状況になってしまってもいいのだ。この辺りはKPやPLとの相談で全部できるのである。

 

 敵対的なKPとも協力ができないわけではないのだ。


 帰りたくなったら帰りたいと素直に相談してみるのも手だ、PL諸氏も大事なPCの命が惜しい方も多いだろう。そういう時は素直に命乞いするのが結局手っ取り早いのである。

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