(二)-10
入野は車を発進させると、無線で東松川へ向かうと署に連絡を入れた。レンタカー会社に向かうのだ。
JRの線路と並行する道を進んでいき、国道に出た。そして東松川方面へと向かった。
「ついてきているな」
入野が呟いた。白沢は後ろを振り向いて見てみた。すると、確かに黒いミニバンがいた。
「俺たちを尾行してどうする気なのだろうな」
「尾襖会系の人間だと思っているのかもしれない。それはそれで、こっちには都合がいい。やらせておこう」
(続く)
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