(二)

 白沢正義まさよしは、崎玉さきたま県警川居かわい警察署捜査二係に着任した。白沢は捜査課のメンバーに挨拶する間もなく、捜査二係のメンバーで同期でもある入野いりの優治に連れ出された。

 署の前の覆面パトカーに二人で乗り込んだ。久しぶりに会った二人は、お互いに近々の状況報告をし合った。その後、白沢は「結婚したんだって?」と尋ねた。

 入野は左手で背広の内ポケットから手帳を取り出し、右手で運転しながら挟んでいる写真を見せてきた。

 そこには茶髪のギャルがいた。入野には似合わない子だった。


(続く)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る