好きな人に幸せかどうかを聞くのはわりと勇気がいる


 ぜんかいまでのあらすじ


 なんか目覚めそうになった



「それでねっ はるちゃんは いつもてつだってくれるの!」


「へえぇー、茜ちゃんは本当に悠人君のことが好きなのね。」


「うん はるちゃん だいすき!」


 俺がトリップしていた間に仲良くなったのか、霧谷さんと茜達はさっきからずっとお話をしていた。


 霧谷さんが俺のことを名前で呼ぶのは納得いかないが、茜の『だいすき』を引き出したことに免じて許そうじゃないか。


「わ わたしもはるとのことが すきだぞ!」


「とーかもー 」


 ……(にっこり)


「悠人君、さっきは疑ってごめんなさい。」


「別に大丈夫です。」(菩薩のような顔)


「いや顔怖。」


 失敬な…茜達の可愛さの前には、目の前の失礼な人なんて『大皿の唐揚げの上に無断でレモンを搾る奴』程度にしか思わない。いや畜生か戦争も辞さない。

 別に唐揚げにレモンをかけること自体はいい、だが勝手にかけるんじゃない、皆食べるタイミングは違うのだ。


 あれ、何の話だっけ…?


「三人の面倒を見るのって大変?」


「いえ全然。」


 まだ1日も見てる訳じゃないしな…きっと自分の子供ができたら、それなりに大変なんだろうけど、きっとそれ以上の幸せをくれるに違いない。


「そうなんだ…ねぇ、付き合っていきなり結婚を視野に入れた話し合いや、デートを求めてくるのって変だと思う…?」


「別に思いませんけど…。」


 俺は茜と付き合うことをお互いの両親に話したら、何時から同棲して何年後に結婚するかとか聞かれたし。 一応断っとくけど、俺達が特殊なのはちゃんと理解してるから…。


「そうなんだ…へー…ふーん…。」


 唐揚げレモンさんがこっちをまじまじ見つめてくる。


 やめて下さいセクハラで訴えますよ。


「…うん、そうよね、人生は長いんだしこれからよね。」


 唐揚げレモンさんがなんか一人で勝手に納得しだした。


 やっぱりレモンよりマヨだと思ったのかな? もしくはタルタルソースに…? …ふむ。


「何か考えこんでどうしたの?」


「いえ、タルタルソースも悪くないと思います。 個人的にはアリです。」


「え…何のこと…?」


 違った





「それじゃあ悠人君、茜ちゃん、おうかちゃん、とーかちゃんまたねー。」


 その後、夕飯の準備もあるので唐揚げレモンマヨタルタル(全部乗せ)さんとお別れして家に帰る。


 茜達は交代交代で手を繋いできたり、だっこを要求してきたりした。 …もしかしてスキンシップが多すぎるかな? でもこれ今更感あるな。


 手を繋いでニコニコしてる茜を見ると、茜と目が合った。


「えへー はるちゃん どうしたのー?」


「茜は…今幸せ?」


「うん! はるちゃんといっしょにいれるから わたし しあわせ!」


「……うん、良かった。」


「はるちゃん」


「ん?」


「ずっといっしょにいてね?」


「もちろん、ずっと一緒にいる。」


「おうかちゃん や とーかちゃんも?」


 そんな話しをしてると、おうかと とーかが足に引っ付いてきた。


 二人共少し不安そうに見上げてくる。


「……うん、おうかと とーかも一緒だな。」


 俺の言葉に嬉しそうに笑う三人


「はるちゃんも いま しあわせ?」


 あぁ…そうだな


「ああ、俺も今凄く幸せ。」


 ――願わくば


 ――こんな幸せな日々が


 ――ずっと続いてほしいと思う



 でもできれば茜達には元に戻ってもらわないと…無理なら俺が責任を持って三人を立派に育てあげます……。



 ――――――――――――――


 さらしなさん「言質(と、上着)とったどー!」


 おうかさん「――――っ!」(顔を手で覆いベッドの上をゴロゴロ


 今の会話を二人が覚えてたらこんな感じに…


 残すは…夕食と風呂と寝る前のゴロゴロ













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