魔術学園入学試験
俺は我に変える。そうだお馬さんなんかしてる場合じゃあない。
情報収集については普通にベテラン冒険者が教えてくれる事になった。
報酬は面白いものを見せてくれたからいいらしい。
「ハーフェン様には一般の者はほぼ会えない。このギルドでも会った事ある者は片手で数えられるぐらいだ。Sランク以上で特殊な任務をこなす奴しか会えん。」
教えてくれている冒険者の名はレスビー。
白髪混じりでおそらく50代だろう。
冒険者として30年以上のキャリアがあるらしかった。
「その特殊な任務も数年に一度あるかないか。魔術国家パラツインでよっぽどの事があった場合のみ。後は会えるとしたら魔術学園の成績優秀者ぐらいか。」
「魔術学園の教員とかは?」
「そりゃ何年か働いてりゃ会えるだろうが、そもそも魔術学園卒業者じゃなけりゃ教員にはなれん。」
「ハーフェンがどこにいるかも不明か?」
「ああ、どこか人がいない所でひっそりと魔術研究をされているらしいがその場所を知っている人物はほとんどいないらしい。」
ったく500年経っても引きこもり生活をしてるらしい。
そうなんだよな。あいつどこにいるか分からないんだよな。
「魔術学園の入学に年齢制限ってあんの?」
「上は30までだったかな。下は確かなかったはずだ。」
「そうか!じゃあ現状、魔術学園で優秀な成績を修めるっていうのが一番可能性がありそうだな!おっちゃんありがとう!」
「おう、これから頑張れ!お前みたいな天才はどこまでいくのか楽しみだ!」
俺は礼をいいギルドを去った。
「………という事らしい。」
俺は邸宅に帰り、ラミアに経緯を説明する。
「そうですが、ご苦労様でした。それでは魔術学園に入学されますか?」
「ああ、めんどくさいけど。って事で早速行こうと思うが、ラミア保護者としていいか?」
「まあ、じゃあ私がご主人様の母親役という事ですね。着ていくものどうしましょう。」
それから1時間も待たされて(なんで服着替えてちょっと化粧するぐらいでそんな時間かかるんだ)やっと魔術学園に出発した。
「はい、確かに当学園には入学に際しての下の年齢制限はございませんが、物事には限度という物がございます。」
「限度ってうちのケインちゃんはたかだか0歳じゃありませんか。」
頭のおかしい奴が来た。学園の年配の女性の受付員の対応はそうだった。
「おしゃべりはできるみたいでそれはよろしいのですが、まだおしゃぶりすら抜けてないんでしょ。」
「いや、これはおしゃれ!ファッションだよ!赤ちゃん界隈でこれ今年流行るから!」
俺のその主張は冷たい目で一瞥され、ふーというため息で片付けられた。
「入学試験には筆記に加え、実技試験もございます。受かる訳ないでしょう。どんなに神童であっても無理ですよ。伝説の転生者ぐらいでないと。」
「それだったら大丈夫ですよ。うちのケインちゃんはてんせ…」
「わーーーーー!無理かもっていうのは分かったから試しに受けさせて!それで無理なら諦めるから。ラミアちょっと離して。」
フワーーーーー
俺は浮遊術で浮き、「ちょっとあそこの木に雷撃落とすね。」と断りを入れて…
バリーーー
ごく軽めの雷撃を木に落とした。
受付の女性は驚きで口をあんぐり開けている。
「魔法の各属性の術式は初級から上級まですべてそらで書ける。いくつか試してみようか?」
「ゴホン!ま、まあ入学試験を受けてみるだけどうしても受けてみたいと、おしゃられるのでありましたら手配いたします。」
押し問答の末、ようやっと入学試験の資格を手に入れた。
これでもう入学したも同然だ。
待っていろハーフェン……そうだ思い出した! 貧乳のハーフェンよ!
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