ハーレムへの道

 美人、可愛い、可愛いで最後の一人が……

 俺はセバスチャンに抗議の目線を送る


「以上の4名が当家のメイドのオ―ディションの参加者になります。多少の手違いで募集要項から外れた人が来てしまっているようですがこのままオ―ディションを続行させていただきます。」


「えっ何かまずかったですか。」

「何か間違ってたらごめんなさい。」

「あ―あなた方は大丈夫です。」

 苦笑いしながらセバスチャンは答えた。


「ちょっと―ちゃんとしてくれますぅ―。あなたたち違うんだったら帰ったほうがいいわよ―。」

 他の3人とは明らかにスタイルが違うその女性は言った。


「ははは……」

 セバスチャンはそれをスル―した。


『まずは赤ん坊のお世話に経験聞いてみようか。』


「それではまず赤ん坊のお世話の経験はありますでしょうか?今回の募集要項は未婚の為、おそらくあっても多くはないとは思いますが…。」


 可愛いA:

「経験は弟だったら。10歳くらい年が離れているので。」

 ふむふむ。


 可愛いB:

「少しの期間だったら。ゆうか、いや、知り合いの赤ん坊を。」

 ゆうか?


 美人:

「あるわけありませんわ。我々貴族は世話をすることはあってもされることは基本ございません。」

 ………


 よく言えば豊満:

「あ―これってもしかして私の母性を試してます?もう甘えん坊さんなんだから―。しょうがないから…」

「あっ簡単な回答で大丈夫ですのでもう結構でございます。」

 ナイスカットイン!セバスチャン


『次は…スリ―サイズを聞いてみようか。これ重要!』

『スリ―サイズのどこが重要なのでしょうか?メイドの業務と関係ないのでは?』

『ラミアちょっと入ってこないで!そ、そりゃあ体型があれだったら色々体動かすからあれだから、セバスチャンよろしく頼む!(汗)」


「それでは次の質問です。スリ―サイズを上から順に。」


 可愛いA:

「え?スリ―サイズですか?えっと上から83、58、86です。きゃあ!」

 恥じらいも含めていいねー(ニヤニヤ)


 可愛いB:

「上は80ぐらい。下は前のやつと同じくらいだよ。」

 ちょっと足りないけどボ―イッシュな感じも含めていいねー。


 美人:

「上から90、55、84ですわ。この中では育ちもスタイルも私が一番ですわね。」

 ボンキュッボン!だなー


 よく言えば豊満:

「えっと―私は上から95、50、90かな。あっごめんなさいね!私がこの中で一番スタイルいいみたい!てへぺろ。」

 上と下はわからんでもないがウエスト50って俺たちは幻影でも見せされているのか?


『次は…お城勤務って言って信じるか試してみよう』


「勤務先ですが本邸ではなくお城になりますがそれでもよろしいでしょうか?」


 可愛いA:

「お城……すごい!はい、全然大丈夫です。」


 可愛いB:

「お城?ここの近隣にはお城とかないけど、どこ?」


 美人:

「お城は貴族以上では住めないはずですが、ご主人は貴族で?」


 よく言えば豊満:

「分かりました。そして私はゆくゆくそこのお姫様になるということですね。私が来たからお城勤務に変えたと。」


 騙せたのは一人だけか…まあこの辺でいいだろう。


『後は待たせて3人で協議しようか。』




『じゃあ―、どの娘がタイプだった?』

『タイプ?容姿で選ぶおつもりですか?』

『容姿だけじゃなくて能力も含めてだよ!もちろん(汗)』


『私はあの美人で高飛車な女性がタイプでございます。あの女性に罵倒されて、踏みつけられとうございます。(はあはあ)』

『私でよければ暗黒竜の形態に戻ってすぐにでも踏みつけてやりますが。』

『ちょっ、それは…死んでしまうので遠慮させていただきます。(汗)』


『俺はあの可愛い、お城の件で騙された娘がいいな。大きすぎず、小さすぎず、純朴そうで、これから俺色に染めてやりたい!』

『赤ん坊が何を言ってるんだか。』は―(ため息)


『な!?ラミア、俺が転生者だってお前知ってるだろ!』

『はいはい。ちなみにもう一人の可愛い娘は盗賊で、美人は元貴族の落ちぶれ令嬢の借金持ちです。もう一人の生き物はよく分かりません。』

 そういえばラミアは読心と記憶の読み取りができるのだった。


『じゃああの娘で決まりでいいかな。名前は何て言ったっけ?』

『ユミルでございますね。』

『よし!じゃあ決定だ!異論はないな!』


 合否を伝えて他の3人には帰ってもらう。



『じゃあセバスチャン、まずは最初に雇い主を抱っこだと伝えてくれたまえ。』


「合格おめでとうございます。これからよろしくお願いいたします。早速ですが本家当主のケイン様を抱っこしていただけますか?」

「ばぶ―!」

 俺はユミルの前まで進み、両手を突き出してねだった。


「きゃあ!可愛い!それじゃあ(笑顔)」

 ユミルは俺を抱き抱える。ラミア以外の女性は初めてだ。

 ふぁ―!!いい匂いがする!柔らかい!ちょ――――いい!!!


 ……とそこで殺気を感じた。うっラミアの刺すような視線が…(汗)

 ゔっ…おっぱいに顔を埋めるのはまたにしよう…(泣)

 

 セバスチャンは羨ましそうに眺めている。

 まあお前も今度いい思いさせてやるよ。


「ばぶ―あうあうあ―(余は満足じゃ―)」

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