第12話 「魔女の策略」

「アダムの子孫?」


「確かに私たちは、天地創造後

神が最初に命を与えた アダムの子孫である事は

間違いないと思うけど・・・」


「やはりそうか?

お前達は、私と違う異質な力を感じる・・

(我と敵対する存在である事は 間違いないようだ・・)


お前達に頼みがある・・

我を助けてくれ・・

この世界では 生きてゆけぬ・・

このままでは数時間後に

死んでしまうだろう。。


どうか!我を他の世界へ

連れていってくれ・・頼む!!!」


「どこに連れて行ったら良いの?

私達が住む世界の事かな?」


「お前達の世界だって?

そこには太陽はあるか?

チェーン王国の太陽は枯れかけていただろ?

どのような色をしている?」


「黄金色だけど・・」


「黄金色!?

それは本当か?」

魔女の血色が息づいてきた


「是非、我を

お前たちの世界に連れていってくれ!!


もし叶えてくれたら

お前達に最高の贈り物をやろう!!」


「贈り物だって?

何をくれるの?」


「黄金だ!!!

我の得意とする錬金術によって

幾らでも作り出す事ができるのだ!

お前達を大金持ちにしてやろう!!」


「黄金だって?

それも良いけど

錬金術で 宝石も作れるの?」


「宝石だと?

お前達の世界は あのような光る石に価値があるのか?

もちろんだ!黄金だけでなく

宝石も好きなだけやろうじゃないか!!」


お前達に指輪を授けた者は

関係者であろう?

あの者と我は契約をしているのだ!


是非、お前達の叔父にも合わせてくれ!!」


「・・・・・・

どうしたものだろうか?」


ラックとアオイは

大金持ちになる事に 気持ち揺らいだ

魔女を信用している訳ではないが

目の前にいる魔女は 弱り切っており

とても力のある魔女には見えなかった


このまま魔女を放っておけば 

間違いなく息絶えるだろう・・

放っておけない気持ちになっていた


「よし!

魔女を一緒に連れていこう!!」


「ラック本気なの?」

ラックは魔女の術にかかっていた


「大丈夫だよ!!

さぁ!僕の肩に掴まって!

僕たちの世界を案内するよ!!」


ラックとアオイは

青い指輪を嵌めると

彷徨いの世界を後にした

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