第7話 「異世界に到着  アオイと再会」

「ここはどこだ?

何故?自分はここに?」


ラックは

サイカ叔父の策略によって

『彷徨いの世界』に送り込まれ

最初は、意識が朦朧としており

アオイの叔父であるサイカの部屋で起きた

出来事が・・夢か現実か?

判断が付かないでいた


ラックは顔を上げて 周りを見渡した

そこはラックの住む世界と大きく違い

一本道の並木道が果てしなく見える


少し不安に感じたが

何故だか?不思議だが・・

遠い昔に自分はここにいたような懐かしさと 甘い生命の感動

まるで母の胎にいるような 不思議な感覚に陥っていた


ラックの右手指には

赤い指輪が嵌められ 怪しげな光を放っており

ラックは、赤い指輪を見た瞬間 全てを思い出した・・


「そうだ!

サイカさんの部屋で

魔術実験をする事になって

この赤い指輪を嵌めた瞬間


次元が歪んで

身体が捩じれるような

強烈な振動が脳幹を襲い・・意識を失って ここへ送り込まれたのだった


しかし何故?

サイカさんは 僕をここへ?」


しばらくすると後方から

どこかで聞いた事がある声が響いていた

アオイであった



「ラック!!!!!!」


「アオイ!!!!!」


二人は、数十分ぶりの再会であったが

長い年月を過ぎたような 時間の経過を感じており


不思議と涙が止まらず

お互いの手を取り合い 再開の喜びを 噛みしめ合っていた


「良かった!

本当に良かった!

ラック!あなたが無事で・・


それから・・本当にごめんなさい・・

サイカ叔父の策略で 私達はこの異世界に・・

不安だったでしょう??」


「いや・・アオイ

ここは 悪い世界ではないよ・・

不思議だけど・・僕には素晴らしい世界の始まりが感じられるんだ!!!」


「えっ!?

あなたもそう感じるの?」


『そうだよね!!!』

ふたりは声を合わせて 叫んだ!



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