四天王・友情…努力…・武勇伝

「ん?おい。ここはどこだ氷姫ひめはいるのか」

永遠とわさん!よかったです。目が覚めたんですね」

「ここはどこだ?俺はどれくらい寝ていた?」


 血が抜けすぎて、ぼーっとしているのか永遠さんは頭に手を当てながらもごもごとしゃべっている。氷姫からすればもう声を出していること自体おどろくべきことなのだが、永遠さんはもう次を見据えているみたいだ。


「ここはうちの部屋でごわすよ」


 お相撲さんが永遠さんにお水を差し出しながら落ち着いた言葉を放つ。とてもじゃないけれどこの前戦っていた相手とは思えない言いようだ。


「ああ?なんでおまえさんが俺を匿うんだよ。おかしいだろ」


 それはごもっともなのだ。氷姫もお相撲さんが起き上がって永遠さんを包み込むように持ち上げて運んでくれたときは驚いたし不審がりもした。

 でも、なにをするでもなく熱心に看病し、医者まで連れてきてくる様子をみて安心していった。


「友情…努力…そして敵が仲間になるのは物語の鉄板でごわすからな」

「そんなんで納得できるかよ。でもありがとうよ。おかげで助かったよ」


 素直な永遠さんにちょっぴり不気味さを感じるものの意識をとりもどした永遠さんに安心して力が抜ける。


「今回の件は武勇伝になりそうでごわすね。あの四天王のひとり相手に大立ち回りをやり抜けたでごわすから」

「ああん?あいつトップじゃないのかよ」


 氷姫も初耳の情報だ。あれだけ永遠さんを圧倒しておいて四天王のだと。ということはあと3人同じくらい強い人がいるというのか。


「そうでごわすよ。48人の中のトップ4でごわす」

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